9月24日の米国市場で注目された大きく動いた銘柄

2026年9月24日(木)の米国株式市場は、長期金利が2007年以来の高水準で推移するなか、主要3指数はほぼ横ばいで取引を終えました。S&P500は7,704.13で0.02%安、ナスダック総合は26,939.37で0.01%高、ダウ平均は51,349.98で161.61ドル、0.31%安でした。
米国とイランがホルムズ海峡の再開を巡って協議しているとの報道を受け、序盤の下落幅を縮小しました。ただ、原油高と長期金利上昇が株価の重荷となっており、決算シーズンの谷間で新たな買い材料に乏しいなか、市場では金利上昇が続けば株価への圧力が一段と強まるとの警戒感が残っています。

以下は、24日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。

グレイル(GRAL)

株価変動: +15.38%
詳細: がんの早期発見を目指す血液検査を開発するバイオテクノロジー企業です。米食品医薬品局(FDA)の専門家パネルが、同社の複数がん早期発見血液検査について承認を支持する見解を示したことが買い材料となりました。FDAによる正式承認への期待が高まり、株価が大きく上昇しました。

エバーピュア(P)

株価変動: +11.11%
詳細: データストレージ関連ソリューションを手掛ける企業です。アナリスト向け説明会で、ハイパースケーラー向け事業機会の拡大とAI需要の急増を背景に、今後の売上高成長が加速するとの見通しを示したことが好感されました。AIインフラ投資拡大の恩恵を受ける銘柄として買いが集まり、S&P 500の上昇率上位となりました。

ネビウス・グループ(NBIS)

株価変動: +7.44%
詳細: AI向けクラウドインフラを提供するネオクラウド企業です。バンク・オブ・アメリカが買い評価と目標株価310ドルを維持し、2026~2028年度の売上高予想を引き上げたことが買い材料となりました。大手テクノロジー企業への長期サーバー貸し出しで基礎コストを確保しながら、残った計算能力を小規模顧客により高い価格で提供する収益モデルが評価されています。
*関連記事「ネビウスとコアウィーブが格上げ AI需要拡大でネオクラウドの価格決定力に注目」

チャールズ・リバー・ラボラトリーズ(CRL)

株価変動: +6.17%
詳細: 医薬品やバイオテクノロジー企業向けに研究・開発支援サービスを提供する企業です。投資家向け説明会で新たな戦略「Pathway to Purpose」を発表したことが買い材料となりました。2027〜2030年のオーガニック売上高成長率を年5〜7%、2030年の非GAAP営業利益率を約24%とする長期目標を示しました。さらに2026年の売上高と非GAAP EPSについても、従来予想レンジの上限付近になるとの見通しを示したことで、業績成長への期待が高まりました。

ロケット・ラボ(RKLB)

株価変動: +4.69%
詳細: ロケット打ち上げや人工衛星関連事業を展開する宇宙企業です。スペースXに近い垂直統合型の宇宙企業へ成長するとの期待が株価を押し上げました。キャンター・フィッツジェラルドは、イリジウム買収と大型ロケット「ニュートロン」を長期成長の重要な材料として評価しています。衛星製造、通信、打ち上げサービスまでを一体化する戦略が進めば、宇宙産業における競争力がさらに高まるとの期待があります。

ゴーダディ(GDDY)

株価変動: +4.61%
詳細: ドメイン登録やWebサイト構築サービスを提供する企業です。ソフトウェア会社ジェン・デジタルから買収提案を受けたと英Financial Timesが報じたことが買い材料となりました。買収が実現すれば、ジェン・デジタルはサイバーセキュリティを中心とする事業からWebインフラやデジタルツールへ事業領域を広げることになります。

メタ・プラットフォームズ(META)

株価変動: +4.50%
詳細: FacebookやInstagramを運営する大手テクノロジー企業です。複数の新型スマートグラスに加え、AIエージェント「ミューズ」と会話できる携帯型デバイスを披露したことが好感されました。AIをソフトウェアだけでなく消費者向け端末へ広げる戦略への期待が高まり、株価が上昇しました。一時は時価総額2兆ドル到達が視野に入る水準となりました。
*関連記事「メタに強気評価 JPモルガンが目標株価920ドル、ミューズを「ChatGPT以来」の有力AIと評価」

ブラックベリー(BB)

株価変動: +4.06%
詳細: 自動車向けソフトウェアやサイバーセキュリティ関連事業を展開する企業です。2027年度第2四半期決算がウォール街の予想を上回ったことが買い材料となりました。特に自動車向けソフトウェア事業の力強い成長が業績を押し上げており、スマートフォン企業から車載ソフトウェア企業への事業転換が進んでいることが評価されました。

コアウィーブ(CRWV)

株価変動: +3.72%
詳細: AI向けGPUクラウドを提供するネオクラウド企業です。JPモルガンが投資判断を「中立」から「オーバーウェイト」へ引き上げ、目標株価を120ドルから125ドルへ引き上げたことが買い材料となりました。AIコンピューティング需要の拡大によって料金が上昇しているほか、短期契約を従来より高い価格で獲得できている点も評価されています。AI計算資源に対する強い需要が、今後の売上高と利益率を押し上げるとの期待が高まっています。
*関連記事「ネビウスとコアウィーブが格上げ AI需要拡大でネオクラウドの価格決定力に注目」

クアルコム(QCOM)

株価変動: -1.51%
詳細: スマートフォン向け半導体や通信技術を手掛ける企業です。アップルとの世界的な特許ライセンス契約を2027年4月1日付で更新すると発表しました。契約継続そのものは事業の安定につながりますが、発表では契約条件などの詳細が明らかにされず、新たな成長材料としては不足したことから株価は下落しました。

ダーデン・レストランツ(DRI)

株価変動: -2.99%
詳細: Olive Gardenなどの外食チェーンを運営する企業です。2027年度第1四半期では売上高と調整後利益がおおむね市場予想に沿ったものの、食材費や人件費の上昇が利益を圧迫しました。主力ブランドOlive Gardenの既存店売上高の伸びが鈍化したことも投資家の警戒材料となり、株価は下落しました。

ブルーム・エナジー(BE)

株価変動: -3.10%
詳細: データセンター向け燃料電池などを手掛けるエネルギー企業です。オラクルの「プロジェクト・ジュピター」を巡るデータセンター建設計画の遅延懸念が波及しました。AIデータセンター向け電力需要の拡大期待から注目されてきた銘柄だけに、大型プロジェクトのスケジュールに対する不透明感が売り材料となりました。
*関連記事「オラクル株が5%下落 AIデータセンター「不可抗力」通知で何が起きたのか」

オラクル(ORCL)

株価変動: -3.49%
詳細: クラウドサービスやデータベースを手掛ける大手IT企業です。ニューメキシコ州で建設が進むデータセンター「プロジェクト・ジュピター」の開発会社に対し、不可抗力条項(フォース・マジュール)に関する通知を送ったことが嫌気されました。オラクルは主要テナントとして契約から撤退する予定ではありませんが、2028年の予定どおりに稼働しなかった場合、支払いを延期できる権利を求めています。AIデータセンター建設計画の遅延リスクが意識され、株価が下落しました。
*関連記事「オラクル株が5%下落 AIデータセンター「不可抗力」通知で何が起きたのか」

ドロップボックス(DBX)

株価変動: -4.56%
詳細: クラウドストレージやファイル共有サービスを提供する企業です。シティが投資判断を「中立」から「売り」へ引き下げたことが売り材料となりました。現在の株価にはAI関連事業の成長期待がすでに織り込まれている一方、その成長力はまだ十分に証明されていないとの懸念が示されました。

アーム・ホールディングス(ARM)

株価変動: -7.88%
詳細: 半導体設計を手掛ける企業です。ジェイソン・チャイルドCFOが9月21日に10,400株を1株300ドルで売却し、総額約312万ドルを現金化したことが引き続き売り材料となりました。売却は事前に設定されたRule 10b5-1取引計画に基づくものですが、株価が大幅に上昇した後だったことから利益確定売りを誘いました。AI関連銘柄として高い成長期待が織り込まれている一方、バリュエーションの高さに対する警戒も株価の重荷となっています。

TDシネックス(SNX)

株価変動: -9.88%
詳細: IT製品やサービスの流通を手掛ける大手企業です。2026年度第3四半期決算は市場予想を上回ったものの、株価は大幅に下落しました。決算発表前までに株価が上昇し、バリュエーションへの警戒感が強まっていたことから、好決算にもかかわらず利益確定売りが優勢となったとみられます。

MGMリゾーツ・インターナショナル(MGM)

株価変動: -11.01%
詳細: ホテルやカジノを運営する大手リゾート企業です。メディア大手People Inc.を率いるバリー・ディラー氏がMGMに対する買収提案を撤回したことを受け、株価が急落しました。買収によるプレミアムへの期待が一気に後退し、S&P 500構成銘柄の中でも最大級の下落となりました。

ジェン・デジタル(GEN)

株価変動: -12.05%
詳細: Nortonなどのブランドを傘下に持つサイバーセキュリティ企業です。ゴーダディに買収提案を行ったとの報道を受け、買収に伴う資金負担や統合リスクへの警戒から株価が下落しました。買収対象となったゴーダディが上昇する一方、買い手側のジェン・デジタルには売りが優勢となりました。

*過去記事 株価変動

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