11月2日の米国市場で注目された大きく動いた銘柄

2026年11月2日(月)の米国株式市場は、AI関連株の反発期待から一時上昇したものの、取引終盤に失速し、ハイテク株を中心に売りが広がりました。ナスダック総合指数は1.07%安の25,164.32、S&P500は0.51%安の7,541.40となり、ともに大幅な日中の上昇幅を失いました。一方、ダウ平均は0.41%高の51,983.98で取引を終えました。
S&P500の情報技術セクターは直近高値から10%以上下落し、調整局面入りしました。他の多くのセクターには買いが入り、ハイテク株からの資金シフトが鮮明になっています。今週は企業決算、中間選挙、10月の雇用統計が控えており、投資家の警戒感が強まっています。AI関連株が再び市場をけん引できるかが焦点です。

以下は、2日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。

アイデックス・ラボラトリーズ(IDXX)

株価変動: +21.85%
詳細: 動物病院向け診断機器や検査サービスを提供する企業です。第3四半期決算で売上高と利益が市場予想を上回り、2026年通期の業績見通しも引き上げました。動物医療向け検査サービスの需要拡大が好感され、S&P500構成銘柄の中でも突出した上昇率を記録しました。

テンパスAI(TEM)

株価変動: +8.67%
詳細: AIを活用した医療データ解析やがん診断支援サービスを提供する企業です。第3四半期の売上高は前年同期比23%増の4億1,150万ドルとなり、市場予想を上回りました。がん検査件数は32%増加し、データ・アプリケーション事業の売上高も33%拡大しました。通期売上高予想の下限も引き上げられ、AI医療事業の成長が評価されました。

リビアン・オートモーティブ(RIVN)

株価変動: +8.47%
詳細: 電気自動車(EV)の開発・製造を手掛ける企業です。UBSが投資判断を「中立」から「買い」に引き上げ、目標株価を17ドルに据え置きました。同社の株価は過去1カ月で約19%下落していましたが、アナリストは新型SUV「R2」の販売拡大や収益性改善への期待から、買いの好機と評価しました。第3四半期の好決算も支援材料となり、株価は大幅に上昇しました。

ユナイテッド航空(UAL)

株価変動: +4.80%
詳細: 米国の大手航空会社です。原油価格の急落を受け、航空燃料費の低下による収益改善期待から買われました。北海ブレント原油先物が約7%下落するなか、航空株全体に買いが広がりました。AI関連株が軟調に推移する一方で、原油安の恩恵を受ける企業に資金が向かう動きが目立ちました。

マリオット・インターナショナル(MAR)

株価変動: +4.26%
詳細: 世界各国でホテルを展開する大手宿泊企業です。第3四半期の調整後1株当たり利益(EPS)は3.02ドルとなり、市場予想を上回りました。世界の既存客室売上高(RevPAR)は前年同期比6.5%増加し、米国・カナダでは7.4%増となりました。好調な宿泊需要を背景に通期の業績見通しも引き上げ、株価が上昇しました。

アマゾン(AMZN)

株価変動: +2.20%
詳細: 電子商取引とクラウドサービス「AWS」を展開する大手テクノロジー企業です。フィリップ証券が投資判断を「アキュムレート」から「買い」に引き上げ、目標株価を320ドルから330ドルへ引き上げました。AWSの成長やAI関連需要の拡大が評価されています。巨額の設備投資に対する懸念が続くなかでも、クラウド事業の成長性を評価する買いが入りました。

エコスター(ECHO)

株価変動: +1.33%
詳細: 衛星通信や携帯電話通信事業を展開する企業です。スペースXが傘下のブースト・モバイル事業の買収、または通信ネットワークの利用を検討しているとの報道を受けて上昇しました。同社はすでにスペースXと周波数帯に関する取引や衛星通信分野での協力関係を持っており、保有する通信資産の価値が見直される可能性が注目されました。

スペースX(SPCX)

株価変動: +1.22%
詳細: ロケット打ち上げ事業や衛星インターネットサービス「スターリンク」を展開する宇宙開発企業です。エコスター傘下の携帯電話事業「ブースト・モバイル」の買収、または同社の通信ネットワーク利用について協議しているとの報道が材料視されました。衛星通信と地上の携帯電話ネットワークを組み合わせた新たな通信事業の拡大に期待が集まりました。

アップル(AAPL)

株価変動: -1.83%
詳細: iPhoneやMac、各種デジタルサービスを展開する世界的なテクノロジー企業です。10月30日には時価総額でエヌビディアを上回り、世界最大の上場企業となりました。しかし、11月2日の通常取引終了後に決算発表を控えていたことから、利益確定売りや様子見姿勢が強まりました。iPhoneの販売動向や利益率、AI関連戦略への関心が高まるなか、株価は下落しました。

コインベース・グローバル(COIN)

株価変動: -3.98%
詳細: 米国最大級の暗号資産取引所を運営する企業です。モルガン・スタンレーが投資判断を「イコールウェート」から「アンダーウェート」に引き下げ、目標株価を258ドルから120ドルへ大幅に引き下げました。暗号資産の取引動向や今後の収益回復に対する慎重な評価が背景です。業績の先行きに対する懸念が強まり、株価は下落しました。

マイクロン・テクノロジー(MU)

株価変動: -5.78%
詳細: DRAMやNAND型フラッシュメモリーを製造する大手半導体メーカーです。AIデータセンター向けの高帯域幅メモリー(HBM)需要は引き続き成長が期待されていますが、AI関連企業の設備投資負担や将来の需要拡大ペースに対する警戒感が売り材料となりました。メモリー関連株全体が軟調となり、同社も大幅に下落しました。

ウエスタンデジタル(WDC)

株価変動: -7.52%
詳細: データセンターや企業向けの大容量ハードディスクドライブ(HDD)を製造する企業です。AIの普及に伴うデータ保存需要の拡大が期待されてきましたが、AIインフラ関連株への売りがストレージ分野にも波及しました。これまでの株価上昇を受けた利益確定売りも意識され、株価が大きく下落しました。

シーゲイト・テクノロジー(STX)

株価変動: -7.88%
詳細: データセンター向け大容量HDDを主力とするストレージメーカーです。AIデータセンターの拡大に伴うデータ保存需要の増加が成長を支えると期待されています。しかし、AI関連設備投資の持続性に対する懸念が強まり、同業のウエスタンデジタルとともに売られました。AIインフラ関連株の調整がストレージメーカーにも広がったことを示す動きとなりました。

インテル(INTC)

株価変動: -8.80%
詳細: パソコンやサーバー向けCPUなどを製造する大手半導体メーカーです。前週の10月30日には、今四半期の業績見通しが市場の期待を下回ったことを受けて約29%急落しました。11月2日も売りが続き、半導体関連株の中でも大きな下落率となりました。業績回復の遅れや競争力に対する懸念が引き続き株価の重荷となっています。

オラクル(ORCL)

株価変動: -8.85%
詳細: データベースソフトウエアやクラウドサービスを提供する大手IT企業です。AIインフラの建設資金を確保するため、最大200億ドル規模の株式・債券による資金調達計画が注目されました。AIデータセンター事業の成長期待がある一方、巨額の設備投資に伴う資金負担や株式の希薄化、将来の利益率への影響が警戒され、株価が大幅に下落しました。

オクタ(OKTA)

株価変動: -11.22%
詳細: 企業向けのID管理や認証サービスを提供するサイバーセキュリティー企業です。11月4日の取引開始前にケンビューに代わってS&P500構成銘柄に採用される予定です。指数連動型ファンドからの資金流入が期待される一方、11月2日はサイバーセキュリティー関連株への売り圧力が続きました。指数採用という好材料があっても株価が大幅に下落する展開となりました。
*関連記事:オクタがS&P500採用へ!16兆ドルの指数連動資金が株価を押し上げる可能性

シエナ(CIEN)

株価変動: -11.38%
詳細: 光通信ネットワーク機器や高速データ通信システムを開発する企業です。AIデータセンター向け通信インフラの需要拡大によって成長が期待されてきましたが、マーベルによるルメンタムの大型買収発表を受け、光通信関連銘柄全体に売りが広がりました。AIインフラへの投資負担に対する警戒感も重なり、株価が急落しました。

マーベル・テクノロジー(MRVL)

株価変動: -12.72%
詳細: データセンター向け半導体や高速通信関連チップを開発する企業です。光通信部品メーカーのルメンタム・ホールディングスを、負債を含む企業価値約1,150億ドルの全株式対価取引で買収することで合意しました。ルメンタムの株主には保有株1株につきマーベル株4.5株が交付される予定です。AIデータセンター向け事業の拡大が期待される一方、買収価格の高さや統合リスク、既存株主への影響が警戒され、株価は急落しました。
*関連記事:マーベルがルメンタムを1,150億ドルで買収へ!AI投資への懸念強まる中、巨額買収は成功するか

ルメンタム・ホールディングス(LITE)

株価変動: -18.59%
詳細: 光通信部品やレーザー関連製品を開発する企業です。マーベル・テクノロジーによる大型買収計画が発表されました。提示された買収条件は、報道が広がる前の10月28日の株価に対して約23.9%のプレミアムを含むものでした。しかし、対価がマーベル株で支払われるため、買収側の株価下落によって受け取る対価の市場価値も低下する構造です。取引完了までの不確実性や買収後の事業統合への懸念も重なり、株価は大幅に下落しました。
*関連記事:マーベルがルメンタムを1,150億ドルで買収へ!AI投資への懸念強まる中、巨額買収は成功するか

*過去記事 株価変動

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