9月8日の米国市場で注目された大きく動いた銘柄

2026年9月8日(火)の米国株式市場は、イラン情勢の長期化を背景に原油価格が上昇し、インフレ再加速への警戒から主要3指数が下落しました。ダウ平均は628.18ドル(1.18%)安の52,786.07ドル、S&P500は0.58%安、ナスダック総合は0.32%安でした。ブレント原油は1バレル98.72ドル、WTI原油は93.67ドルまで上昇。市場では、原油高がインフレを押し上げ、FRBの利上げ観測を再燃させる可能性が意識されています。今週発表されるPPIとCPIを前に、地政学リスクと原油相場の動向が投資家心理を圧迫しました。

以下は、8日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。

ロイバント・サイエンシズ(ROIV)

株価変動: +18.75%
詳細: 新薬開発を手掛けるバイオテクノロジー企業です。肺や心臓の動脈で血圧が高くなる患者を対象とした実験薬が、中期臨床試験の主要評価項目を達成したと発表し、株価が急騰しました。

ソラリス・エナジー・インフラストラクチャー(SEI)

株価変動: +16.31%
詳細: エネルギー関連インフラを手掛ける企業です。第3四半期と第4四半期の利益見通しを引き上げたほか、第1四半期について市場予想を大きく上回る業績見通しを示したことで買いが集中しました。

ニュースケール・パワー(SMR)

株価変動: +15.26%
詳細: 小型モジュール炉(SMR)の開発を手掛ける原子力発電関連企業です。この日は特定の企業ニュースよりも、AIデータセンターの急増による電力需要拡大や米国での原子力支援への期待からSMR関連株全体に買いが広がりました。原子力関連銘柄の中でも上昇が目立ちました。

コアウィーブ(CRWV)

株価変動: +11.72%
詳細: エヌビディア製GPUを活用したAIクラウドサービスを提供するネオクラウド企業です。エヌビディアがネビウスへの出資比率を9.3%へ引き上げたことがネオクラウド業界全体への信頼感を高めました。さらに、バンク・オブ・アメリカがコアウィーブの「買い」評価と目標株価140ドルを維持したことも追い風となりました。

ルメンタム・ホールディングス(LITE)

株価変動: +11.04%
詳細: データセンター向け光通信部品などを手掛ける企業です。AIインフラ投資の拡大を背景に光ネットワーク関連株への買いが強まり、この日のS&P500構成銘柄で上昇率トップとなりました。

ブルーム・エナジー(BE)

株価変動: +9.58%
詳細: 燃料電池を利用した分散型電源システムを手掛ける企業です。S&P500への新規採用が決まり、指数連動型ファンドからの資金流入期待を背景に大幅上昇しました。9月21日の取引開始前に指数へ組み入れられる予定です。

インテル(INTC)

株価変動: +9.05%
詳細: PC向けCPUの価格を10月にも約10%引き上げる可能性が報じられ、コスト上昇を販売価格へ転嫁できる「価格決定力」への期待が高まりました。PC向けCPUの値上げによる利益率改善とAIサーバー需要の拡大が、株価上昇を支えました。
*関連記事「インテル株が急騰!CPU10%値上げとAIサーバー需要で復活は本物か

ネビウス・グループ(NBIS)

株価変動: +7.73%
詳細: AI向けGPUクラウドやデータセンターを展開するネオクラウド企業です。エヌビディアが同社への出資比率を従来の8.3%から9.3%へ引き上げたことが明らかになり、AIインフラ企業としての成長期待が強まりました。エヌビディアによる投資拡大が同社への事実上の信任と受け止められました。

コーニング(GLW)

株価変動: +7.58%
詳細: 光ファイバーや光通信関連製品を手掛ける企業です。通信大手ベライゾンと、ブロードバンド拡張および次世代AIインフラ向けの数十億ドル規模の供給契約を締結しました。契約は2032年まで続き、8,000万マイル超の光ファイバーを供給する計画が好感されました。
*関連記事「コーニング株が急騰!エヌビディアも32億ドル投資する「AI光通信」の本命とは

コヒレント(COHR)

株価変動: +7.09%
詳細: 光通信部品やレーザー関連製品を手掛ける企業です。AIデータセンターの拡大に伴う高速光通信需要への期待から買いが入り、ルメンタムやコーニングとともに光ネットワーク関連株が大幅高となりました。

D-ウェーブ・クアンタム(QBTS)

株価変動: +6.57%
詳細: 量子コンピューティング技術を開発する企業です。米商務省との契約がまとまり、CHIPS・科学法に基づく1億ドルの研究開発支援を受けることが好感されました。

シエナ(CIEN)

株価変動: +6.38%
詳細: 通信事業者やデータセンター向けの光ネットワーク機器を手掛ける企業です。コーニングとベライゾンによる数十億ドル規模の光ファイバー供給契約を受け、AIデータセンター向け光通信需要の拡大期待が業界全体に波及しました。ルメンタムやコヒレントなどとともに買われました。

アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)

株価変動: +5.90%
詳細: CPUやGPUを手掛ける半導体企業です。市場全体が下落するなかでもAI関連株への買いが続きました。インテルの値上げ報道も追い風になったもようです。

SKハイニックス(SKHY)

株価変動: +4.83%
詳細: DRAMやHBMなどを手掛ける韓国の大手メモリ半導体メーカーです。オープンAIの新しいAIモデルをきっかけに、生成AIの高度化によってHBMやDRAMなどのメモリ需要がさらに拡大するとの期待が強まりました。韓国市場でもSKハイニックス株が大幅上昇し、米国市場の関連銘柄にも買いが波及しました。

リゲッティ・コンピューティング(RGTI)

株価変動: +4.01%
詳細: 量子コンピューターの開発を手掛ける企業です。米商務省との支援契約が最終決定し、2022年CHIPS・科学法に基づいて1億ドルの研究開発助成を受けることが材料視されました。

スペースX(SPCX)

株価変動: +3.73%
詳細: 衛星通信やロケット事業を展開する宇宙企業です。Pivotal Research Groupが新規に「買い」でカバレッジを開始し、目標株価を220ドルに設定しました。同社の企業価値を約3兆ドルと評価したことが材料視されました。

バーティブ・ホールディングス(VRT)

株価変動: +3.65%
詳細: AIデータセンター向けの電力管理、冷却システム、UPSなどを提供するデジタルインフラ企業です。AIデータセンター建設の継続に伴う電力・冷却インフラ需要への期待に加え、アナリストによる利益予想の上方修正が続いていることも投資家心理を支えました。

クアルコム(QCOM)

株価変動: +3.17%
詳細: スマートフォン向け半導体などを手掛ける企業です。アマゾンとデータセンター向けインフラで提携し、半導体や光ネットワーク製品を共同展開すると発表したことが好感されました。

ブロードコム(AVGO)

株価変動: +2.98%
詳細: AI向けカスタム半導体やネットワーク製品を手掛ける半導体大手です。インテルがCPU価格を約10%引き上げるとの報道を受け、半導体各社がコスト上昇を販売価格へ転嫁しやすくなるとの見方が広がりました。AI半導体需要の強さも背景となり、ブロードコムにも買いが入りました。

オラクル(ORCL)

株価変動: +2.36%
詳細: データベースやクラウドサービスを展開するソフトウェア大手です。9月10日に予定されている2027年度第1四半期決算を控え、AIクラウド事業の成長期待などから買いが入りました。

TSMC(TSM)

株価変動: +2.35%
詳細: 世界最大の半導体受託製造企業です。フィラデルフィア半導体株指数が上昇するなど半導体株全体への買いが広がるなか、TSMCも上昇しました。株価が50日移動平均線を回復したことに加え、AI向け先端半導体の需要拡大への期待も投資家心理を支えました。

エヌビディア(NVDA)

株価変動: -2.01%
詳細: AI向けGPUで圧倒的なシェアを持つ半導体大手です。この日はフィラデルフィア半導体株指数が上昇し、インテルやブロードコムなど多くの半導体株が買われる一方、エヌビディアは逆行安となりました。明確な企業固有の悪材料よりも、直近の上昇を受けた利益確定や半導体セクター内での資金ローテーションの影響が大きかったとみられます。

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)

株価変動: -2.31%
詳細: AIを活用したデータ分析ソフトウェアを提供する企業です。AI関連株の一部が上昇する一方、ソフトウェア銘柄には売りが広がり、株価は下落しました。

コインベース・グローバル(COIN)

株価変動: -3.09%
詳細: 米国最大級の暗号資産取引所を運営する企業です。ビットコインが約0.8%下落したことで、暗号資産関連株への売りが広がりました。

セールスフォース(CRM)

株価変動: -3.90%
詳細: 顧客管理ソフトウェアを中心にクラウドサービスを展開する企業です。金利上昇への警戒感からソフトウェア株に売りが広がり、株価が下落しました。

ロビンフッド・マーケッツ(HOOD)

株価変動: -3.91%
詳細: 個人投資家向けオンライン証券サービスを展開する企業です。ビットコイン価格が下落したことで暗号資産関連株が軟調となり、株価も下落しました。

ストラテジー(MSTR)

株価変動: -4.40%
詳細: 世界最大規模のビットコイン保有企業です。前週にビットコインの売買を行わなかったと発表したことに加え、ビットコイン価格が下落したことで株価も下げました。

サービスナウ(NOW)

株価変動: -4.99%
詳細: 企業向けクラウド型業務管理ソフトウェアを提供する企業です。原油高を背景としたインフレ懸念と金利上昇への警戒から高PERのソフトウェア株が売られ、大幅安となりました。

アムジェン(AMGN)

株価変動: -10.08%
詳細: バイオ医薬品を開発する大手製薬企業です。ノバルティスの心血管疾患治療薬「pelacarsen」の臨床試験結果が期待外れとなったことで、同じLp(a)を標的とする治療薬「olpasiran」を開発するアムジェンにも懸念が広がり、S&P500構成銘柄で下落率トップとなりました。

ノバルティス(NOVN)

株価変動: -10.89%
詳細: スイスの大手製薬企業です。心血管疾患向け実験薬「pelacarsen」の臨床試験結果が市場の期待に届かなかったことを受け、株価が急落しました。

*過去記事 株価変動

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