AI向けデータセンターへの巨額投資が続くなか、「ネオクラウド」と呼ばれる新しいクラウド事業者への注目が高まっています。
バロンズは9月30日付の記事で、ネオクラウドを代表するコアウィーブ(CRWV)とネビウス・グループ(NBIS)を取り上げました。
ウィリアム・ブレアは両社のカバレッジを開始し、ともに「アウトパフォーム」と評価しています。注目すべきなのは、どちらか1社を勝者とみているのではなく、AI向け計算能力への需要拡大によって両社とも成長できる可能性があると判断している点です。
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ネオクラウド市場は2031年に最大3,000億ドルへ
ウィリアム・ブレアは、世界のネオクラウド売上高が2026年の約250億ドルから、2031年には2,000億~3,000億ドルへ拡大すると予想しています。
わずか5年間で市場規模が8~12倍になる計算です。
この成長を支えるのが、生成AIやAIエージェントの普及に伴う計算需要です。今後約20GWのデータセンター容量が新たに稼働することを想定しており、AI投資の恩恵は半導体企業だけでなく、GPUを稼働させるクラウドインフラ企業にも広がっています。
ネオクラウドは、アマゾンやマイクロソフトなど従来型の巨大クラウドとは異なり、AI向けGPUの提供に特化して急成長してきました。
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コアウィーブは規模と受注残が強み
コアウィーブの最大の強みは、事業規模と豊富な受注残です。
ウィリアム・ブレアは、同社の規模、契約済み案件、資金調達能力を高く評価しています。さらに、エヌビディア(NVDA)との関係が深いことも競争力の1つです。
AIデータセンターでは高性能GPUを確保できるかが事業拡大を左右します。その意味で、エヌビディアとの強いつながりは大きな強みになります。
一方で、コアウィーブは積極的な設備投資を進めてきたため、負債が大きいという課題があります。顧客が一部の大手企業に集中していることもリスクです。
AI需要が伸び続ければ高い成長が期待できますが、需要が鈍化した場合には巨額の設備投資と借入金が重荷になる可能性があります。
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ネビウス・グループは財務体質とサービス拡大に期待
ネビウス・グループの特徴は、コアウィーブよりも強い財務体質と独自のクラウド設計です。
ウィリアム・ブレアは、GPUによる計算能力の提供だけでなく、ソフトウェアやAIサービスなど、より付加価値の高い分野へ事業を広げられる可能性を評価しています。
ネビウス・グループ株は2026年に大きく上昇し、9月30日の取引開始前までに年初から約3倍となっていました。
今後、インフラだけでなく上位のAIサービスまで提供できれば、顧客当たりの売上高を拡大し、価格競争だけに依存しないビジネスモデルを構築できる可能性があります。
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ネオクラウド最大のリスクは借金とAI投資の持続性
一方、ネオクラウドに慎重な見方もあります。
著名な空売り投資家ジム・チャノス氏などは、ネオクラウド企業が借入金を使って巨額のデータセンター投資を続けている点を問題視しています。
現在のAI投資が将来も同じ勢いで続く保証はありません。需要が想定を下回れば、設備投資の回収が難しくなる可能性があります。
また、アマゾン(AMZN)、マイクロソフト(MSFT)、アルファベット(GOOGL)傘下のグーグルなど、既存の大手クラウド企業もAIインフラへの投資を急拡大しています。
これに対しウィリアム・ブレアは、大手ハイパースケーラーとの長期契約がネオクラウド企業の信用力を高め、将来的には借入コストの低下につながる可能性があるとみています。
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ARKインベストもコアウィーブ株を購入
投資家の動きも注目されています。
キャシー・ウッド氏率いるARKインベストは9月29日、コアウィーブ株254,550株を購入しました。
AIインフラ市場の拡大に期待する有力投資家が、半導体だけでなくネオクラウドにも投資対象を広げていることを示す動きとして注目されます。
コアウィーブ対ネビウスではなく市場全体の成長を見る
今回のバロンズの記事で重要なのは、「コアウィーブとネビウス・グループのどちらが勝つか」という単純な二者択一ではありません。
コアウィーブには規模、受注残、エヌビディアとの関係という強みがあります。一方、ネビウス・グループには財務体質とクラウド設計、ソフトウェアなど上位サービスへの展開余地があります。
ウィリアム・ブレアの予想通りネオクラウド市場が2031年に2,000億~3,000億ドル規模まで拡大するのであれば、複数の大手企業が共存して成長する余地があります。
今後は株価だけではなく、受注残、負債、資金調達コスト、顧客構成、データセンター容量、サービスの拡大状況を確認することが重要です。
AI相場の次の焦点として、GPUを作る企業だけでなく、そのGPUを大量に稼働させるネオクラウド企業の動向にも注目が集まりそうです。
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情報ソース: Barron’s: “CoreWeave or Nebius? Here’s How to Play Neocloud Stocks.” (By Adam Clark, Sept. 30, 2026)
※本記事は情報の提供を目的としており、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任で行ってください。