グーグル新AI「Gemini 4 Argon」発表 GPT-6 Astraの5分の1の価格でオープンAIに対抗

グーグルを傘下に持つアルファベット(GOOGL)が、新たなAIモデル「Gemini 4 Argon」を9月30日に発表しました。

今回の発表で注目したいのは、単に新しいAIモデルが登場したことだけではありません。グーグルは性能だけでなく価格面でもオープンAIやアンソロピックに対抗する姿勢を鮮明にしています。

アルファベット株は通常取引で0.9%上昇し、発表後の時間外取引でも2.4%上昇しました。投資家は今回のArgon発表を、グーグルがAI開発競争で巻き返しを図る動きとして評価したとみられます。

Gemini 4 Argonを段階的に提供

グーグルはGemini 4 Argonを直ちに一般公開するのではなく、まず一部のサイバーセキュリティ企業に提供します。その後、開発者、企業顧客、一般消費者へと対象を広げる予定です。

スンダー・ピチャイCEOによれば、グーグル社内ではすでにArgonが幅広く利用されており、プログラミングだけでなく量子コンピューティングなどにも活用されています。

こうした段階的な公開には、安全性を確認しながら高性能AIを広げていく狙いがあります。

AIモデルの能力が高まるにつれて、安全性や悪用防止への対応も重要になっています。グーグルがまずサイバーセキュリティ分野で利用を進めることは、Argonの性能と安全性の両方を検証する意味を持ちます。

オープンAIとアンソロピックを上回る性能を主張

グーグルによる社内テストでは、Gemini 4 Argonが知識労働、プログラミング、科学、数学、サイバーセキュリティなど一部の分野で、オープンAIやアンソロピックの主力モデルを上回ったとしています。

ただし、この結果はあくまでグーグル自身による内部評価です。

第三者によるベンチマークや、実際の利用環境での評価がそろうまでは、Argonが競合モデルより総合的に優れていると判断するのは早いと考えられます。

それでも今回の発表は、ディープマインドの競争力を不安視していた投資家にとって重要な材料です。

グーグルをめぐっては、AIモデル投入の遅れや主要研究者の退社、ベンチマーク結果などから、オープンAIやアンソロピックに後れを取っているのではないかとの懸念がありました。

Gemini 4 Argonの登場は、そうした見方を変えるきっかけになる可能性があります。

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最大の武器は価格か

今回の発表で特に注目したいのが価格です。

Gemini 4 Argonの導入価格は、入力1,000,000トークン当たり2ドル、出力1,000,000トークン当たり10ドルに設定されています。

バロンズによると、この価格はアンソロピックの最上位モデル「Claude Opus 5.5」の約半分、オープンAIの「GPT-6 Astra」の約5分の1です。

もちろん、これは導入価格であり、グーグルはこの料金をいつまで維持するのか、その後の通常価格をどの水準に設定するのかを明らかにしていません。

それでも、競合モデルと同程度かそれ以上の性能を低価格で提供できれば、企業がAIモデルを選択する際に大きな影響を与えます。

これまでAIモデル競争では性能が注目されてきましたが、今後は「性能当たりのコスト」がさらに重要になる可能性があります。

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グーグルには巨大なサービス基盤がある

グーグルの強みはAIモデルそのものだけではありません。

検索、Google Cloud、Android、YouTube、Workspaceなど、世界規模のサービス基盤を持っています。

Gemini 4 Argonをこれらのサービスに組み込めれば、新しいAIモデルの利用者をゼロから獲得する必要がありません。

特に企業向け市場では、Google CloudやWorkspaceとAIを組み合わせることで、クラウド利用料やソフトウェア利用料の拡大につながる可能性があります。

そのため投資家にとって重要なのは、Argonがベンチマークで1位になるかどうかだけではありません。優れたAI技術をグーグルの既存事業にどのようにつなげ、収益化できるかがより重要です。

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AI競争は性能だけでは決まらない

Gemini 4 Argonの登場によって、生成AI市場の競争は新たな段階に入りつつあります。

オープンAI、アンソロピック、グーグルのモデル性能が接近すれば、今後は性能だけでなく、価格、安全性、クラウドとの連携、既存サービスへの組み込みなどを含めた総合力が競争を左右します。

グーグルには巨大なユーザー基盤とクラウド事業があり、AIモデルを普及させるための環境がすでに整っています。

今回アルファベット株が上昇した背景にも、Argon単体への期待だけでなく、グーグルがAI競争で再び攻勢に出たことへの評価があると考えられます。

今後は第三者による性能評価に加え、一般公開後の利用状況、価格戦略、Google CloudやWorkspaceへの収益貢献を確認することが重要です。

AIモデルの技術的な優位性は短期間で入れ替わる可能性があります。アルファベットへの投資を考えるうえでは、個々のモデル性能だけでなく、AIをどのように売上や利益の拡大につなげていくかを見る必要があります。

情報ソース: Barron’s: “Google Unveils New AI Model Gemini 4 Argon, Sending Alphabet Stock Higher” (By Nate Wolf, Sept. 30, 2026)

※本記事は情報の提供を目的としており、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任で行ってください。

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