6月5日の米国市場で注目された大きく動いた銘柄

2026年6月5日(金)の米国株式市場は、AI関連株への売りが広がり、ハイテク株中心のナスダック総合指数が4.2%安と、2025年4月10日以来となる1年超ぶりの大幅下落となりました。S&P500も2.6%下落し、9週連続上昇の流れが止まりました。ダウ平均は695ドル安、1.4%下落しました。ブロードコムの決算が投資家の期待を満たせなかったことをきっかけに、急騰していたAI株への利益確定売りが加速しました。さらに、5月の雇用統計が市場予想を大きく上回ったことで米国債利回りが上昇し、金利高への警戒感も重荷となりました。

以下は、5日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。

クーパー・カンパニーズ(COO)

株価変動: +8.58%
詳細: 医療機器メーカーで、コンタクトレンズや女性向けヘルスケア関連製品などを手がけています。市場予想を上回る決算を発表し、通期利益見通しも据え置いたことが好感されました。医療機器株の中でも、業績の安定感が評価された形です。

フェデックス・フレイト(FDXF)

株価変動: +6.42%
詳細: フェデックスから分離された貨物輸送会社で、北米のLTL、つまり小口混載貨物市場に強みを持つ企業です。6月1日にニューヨーク証券取引所で取引を開始しました。シュティフェルによるカバレッジ開始も材料視されました。

サービスタイタン(TTAN)

株価変動: +4.13%
詳細: 配管工や電気工事業者など、現場作業を行う専門職向けにソフトウェアを提供する企業です。好調な決算を発表したことで買われました。ソフトウェア株全体が売られる局面が続いていましたが、今回の決算は同社の長期成長に対する不安を和らげる内容となりました。

エヌビディア(NVDA)

株価変動: -6.20%
詳細: AI半導体市場の中心銘柄で、GPUやAIデータセンター向け製品に強みを持つ企業です。AI相場をけん引してきた代表的な銘柄ですが、投資家が高値圏のAI関連株から資金を引き揚げる動きが強まりました。
*関連記事「エヌビディア株に浮上したPER20倍台の衝撃 Computex後に市場が見落とした本命材料

デル・テクノロジーズ(DELL)

株価変動: -6.52%
詳細: パソコンやサーバー、データセンター向けインフラを提供する企業です。AIサーバー需要への期待が株価を支えてきましたが、AI関連銘柄への売りが広がり、同社株も下落しました。

ロビンフッド・マーケッツ(HOOD)

株価変動: -6.63%
詳細: 個人投資家向けの株式・暗号資産取引アプリを提供する企業です。暗号資産市場の下落を受け、取引収入への懸念が意識されました。コインベースなどと同様に、暗号資産関連株として大きく下落しました。

TSMC(TSM)

株価変動: -6.69%
詳細: 世界最大級の半導体受託製造会社です。エヌビディアやAMDなど主要半導体企業の製造を支える重要企業ですが、AI関連株全体への売りが広がったことで下落しました。半導体サプライチェーン全体に調整圧力が及んでいます。

クオンティニュアム(QNT)

株価変動: -6.82%
詳細: 量子コンピューティング企業です。注目度の高いIPOを経て取引を開始しましたが、6月4日のデビューが振るわなかった流れを引き継ぎ、5日も下落しました。量子コンピューター関連銘柄への期待は高い一方、上場直後の評価には慎重な見方も出ています。
*関連記事「クオンティニュアムIPOは失敗か好機か 175億ドル評価の量子コンピューター株を読む

ストラテジー(MSTR)

株価変動: -6.90%
詳細: ビットコインを大量保有する企業として知られています。暗号資産価格の下落に連動し、株価も大きく下落しました。ビットコインへの高い連動性が、相場下落局面ではリスクとして意識されました。

コインベース・グローバル(COIN)

株価変動: -7.15%
詳細: 米国の大手暗号資産取引所です。ビットコインをはじめとする暗号資産の下落が続いたことで、関連銘柄として売られました。暗号資産市場の調整が、同社の取引収入や投資家心理に直接影響しました。

ブロードコム(AVGO)

株価変動: -7.92%
詳細: 半導体大手で、AI向けカスタムチップやネットワーク半導体に強みを持つ企業です。売上見通しが市場の期待ほど強くなかったことを受け、前日に続いて売りが出ました。

ルルレモン・アスレティカ(LULU)

株価変動: -8.56%
詳細: 高価格帯のスポーツウェアやヨガウェアを展開する企業です。第2四半期および通期の売上見通しが弱かったことが嫌気されました。

ルメンタム・ホールディングス(LITE)

株価変動: -8.62%
詳細: 光通信部品や光学製品を手がける企業です。AIデータセンターの高速通信需要に関連する銘柄として注目されてきましたが、AI関連株全体の下落に連動して売られました。

アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)

株価変動: -10.86%
詳細: CPUやGPUを手がける半導体企業です。AI関連株への利益確定売りが広がる中、ブロードコムの弱めの見通しをきっかけに半導体セクター全体が売られました。AMDもその流れに巻き込まれ、終値ベースで大きく下落しました。

スーパー・マイクロ・コンピューター(SMCI)

株価変動: -11.22%
詳細: AIサーバーを手がける企業です。生成AI向けデータセンター需要の拡大で注目されてきましたが、AI関連株への売りが強まったことで急落しました。半導体だけでなく、AIインフラ関連銘柄にも調整が広がっています。

アーム・ホールディングス(ARM)

株価変動: -12.84%
詳細: 半導体設計の知的財産を提供する企業です。スマートフォンやAppleのMacBookなど、幅広い製品に同社の設計技術が使われています。半導体株全体が売られる中で大きく下落しました。

マイクロン・テクノロジー(MU)

株価変動: -13.25%
詳細: DRAMやNAND型フラッシュメモリーを手がける半導体メモリー大手です。AIサーバー向けメモリー需要への期待で株価が上昇してきましたが、AI関連株への売りが強まったことで下落しました。
*関連記事「マイクロンを揺らすHBM4認定の逆説 エヌビディア供給網入りでも株価が沈む理由

マーベル・テクノロジー(MRVL)

株価変動: -16.74%
詳細: データセンター向け半導体、ネットワークチップ、カスタムAIチップ、光接続関連技術などを手がける半導体企業です。同社株は直前までエヌビディアのジェンスン・ファンCEOによる好意的な発言や、AIインフラ向けカスタムチップ・光接続需要への期待を背景に大きく上昇していました。しかし、6月5日はブロードコムのAI関連見通しが市場の期待に届かなかったことをきっかけに、半導体株全体へ売りが波及しました。マーベルはAIインフラ関連の高期待銘柄として買われていた分、利益確定売りが強まり、下落率は他の半導体株を上回りました。
*関連記事「マーベル株がS&P 500採用候補に浮上 AIブームが指数構成を変える日

*過去記事 株価変動

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