9月23日の米国市場で注目された大きく動いた銘柄

2026年9月23日(水)の米国株式市場は、米国債利回りの急上昇を受けて主要3指数がそろって下落しました。ダウ工業株30種平均は51,511.59ドルで前日比352.10ドル安(-0.68%)、S&P500は7,706.03で58.61ポイント安(-0.75%)、ナスダック総合指数は26,936.04で308.24ポイント安(-1.13%)でした。米10年債利回りは5.104%と2007年以来の高水準に上昇し、5年債利回りも約5%まで上昇しました。低調な5年国債入札をきっかけに債券売りが強まり、金利上昇が株式市場の重荷となりました。

以下は、23日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。

クラウドストライク・ホールディングス(CRWD)

株価変動: +4.97%
詳細: サイバーセキュリティ大手です。モルガン・スタンレーのキース・ワイス氏が買い評価を維持し、目標株価を238ドルから254ドルへ引き上げたことが買い材料となりました。AIエージェントの普及に伴って企業のセキュリティ投資が拡大するとの期待も追い風となっています。クラウドセキュリティ企業TamnoonがクラウドストライクのFalcon Cloud Securityとの統合を発表したことも好感され、株価は52週高値圏まで上昇しました。

クラッカー・バレル(CBRL)

株価変動: +4.49%
詳細: レストランチェーンです。2026年度第4四半期決算で利益が市場予想を上回りました。売上高は前年同期を下回ったものの、来店客数の基調改善や顧客体験の向上が業績を支えたと経営陣が説明しています。決算内容が好感され、株価が大きく上昇しました。

イオンキュー(IONQ)

株価変動: +4.42%
詳細: 量子コンピューティング企業です。最新の量子コンピューター「Superion 256」が、エヌビディアの量子研究センターに導入される最初のシステムになると発表しました。同システムはエヌビディアのGPUクラスターと組み合わせ、専用コプロセッサーとして稼働する予定です。エヌビディアとの連携強化が評価され、株価が上昇しました。
*関連記事「イオンキューとエヌビディアが量子で提携 GPUとQPUの融合が本格化」

ビーバ・システムズ(VEEV)

株価変動: +3.82%
詳細: ライフサイエンス業界向けのクラウドソフトウェアを提供する企業です。ヘルスケア・ソフトウェア株として買われ、株価が上昇しました。同社は医薬品企業向けのCRMや臨床開発、データ管理などを手掛けており、AIを活用したサービス拡大も進めています。

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)

株価変動: +3.68%
詳細: AIを活用したデータ分析ソフトウエア企業です。米連邦航空局(FAA)がワシントン周辺の主要3空港で、同社のAIを使った航空管制ツールの利用を開始しました。ローゼンブラットもパランティアに新たな事業機会があると評価しており、S&P 500の中でも上昇率上位となりました。
*関連記事「パランティア株が急伸 FAAのAI航空管制が新たな成長材料に」

ワージントン・エンタープライゼズ(WOR)

株価変動: +1.41%
詳細: 工業製品メーカーです。2027年度第1四半期の利益が市場予想を上回りました。ジョー・ハイエクCEOは、データセンターの冷却設備に使われる金属製圧力タンクの需要拡大が好業績につながったと説明しました。AIデータセンター投資の拡大が追い風となっています。

エヌビディア(NVDA)

株価変動: -1.47%
詳細: AI向けGPU最大手です。イオンキューの量子コンピューター「Superion 256」が、エヌビディアの量子研究センターに導入されることが発表されました。量子コンピューターとGPUを組み合わせた研究が進む一方、この日の株価は1.5%下落しました。
*関連記事「イオンキューとエヌビディアが量子で提携 GPUとQPUの融合が本格化」

ロイヤル・カリビアン・グループ(RCL)

株価変動: -1.93%
詳細: 大手クルーズ会社です。高級リゾート運営会社サンダルズ・リゾーツの持分50%を取得すると発表しました。クルーズ事業から陸上型リゾート事業へ事業領域を広げる大型投資となりますが、買収に伴う資金負担などへの警戒から株価は下落しました。

フリーポート・マクモラン(FCX)

株価変動: -2.37%
詳細: 銅や金を生産する大手鉱山会社です。金価格の下落が続く中、鉱山株全体に売りが広がりました。高金利環境が貴金属価格の重荷となり、同社株も下落しました。

ニューモント(NEM)

株価変動: -2.88%
詳細: 世界最大級の金鉱山会社です。金価格の下落が続いたことを受けて株価が下落しました。金利上昇は利息を生まない金の投資魅力を低下させる傾向があり、金鉱株にも売り圧力が広がりました。

アルファベット(GOOGL)

株価変動: -3.8%
詳細: グーグルの親会社です。メタ・プラットフォームズのAIエージェント「ミューズ」の急速な普及を受け、グーグル検索やデジタル広告事業への競争圧力が強まるとの懸念から売られました。ミューズは検索だけでなく、旅行予約や買い物などを利用者に代わって実行できるため、従来の検索を経由せずにサービスへ直接アクセスする可能性があります。投資家の間では、AI分野の勝ち組としてメタを買い、アルファベットを売る動きもみられました。

マクドナルド(MCD)

株価変動: -4.79%
詳細: 世界最大級の外食チェーンです。投資家向け説明会で長期的な経営目標を発表し、メニュー改善やAIを活用した店舗の近代化を進める方針を示しました。2036年までに約85億ドルを投じる計画ですが、大規模な投資負担が意識され、株価が下落しました。

エアビーアンドビー(ABNB)

株価変動: -7.56%
詳細: 民泊を中心とするオンライン旅行プラットフォームです。メタ・プラットフォームズのAIエージェント「ミューズ」が旅行先の検索だけでなく、宿泊施設の予約まで利用者に代わって実行できることから、オンライン旅行企業の仲介機能が脅かされるとの懸念が広がりました。AIエージェントが旅行予約の入口を握れば、エアビーアンドビーへの直接アクセスが減少し、顧客獲得コストが上昇する可能性もあります。エクスペディアやブッキング・ホールディングスなど旅行関連株とともに売りが広がりました。
*関連記事「メタのAI「ミューズ」が旅行予約に進出 エクスペディアやエアビーアンドビー株が下落」

エクスペディア・グループ(EXPE)

株価変動: -7.72%
詳細: オンライン旅行予約大手です。メタ・プラットフォームズのAIサービス「ミューズ」との連携を発表しました。ウォール街では提携を評価する声が出た一方、この日の株価は大幅に下落しました。AIによる旅行予約の変化が今後の事業に与える影響が注目されています。
*関連記事「メタのAI「ミューズ」が旅行予約に進出 エクスペディアやエアビーアンドビー株が下落」

ペイチェックス(PAYX)

株価変動: -8.77%
詳細: 給与計算や人事管理サービスを提供する企業です。この日はS&P 500構成銘柄の中でも下落率上位となり、2025年6月25日以来の大幅な下落となる勢いでした。明確な個別材料は示されていませんが、株価は大きく売られました。

アルカミ・テクノロジー(ALKT)

株価変動: -19.29%
詳細: 米金融機関向けにデジタルバンキングのプラットフォームを提供する企業です。取締役会が戦略的選択肢の検討を終了し、売却などではなく独立した上場企業として長期戦略を継続する方針を決定しました。買収への期待から株価に織り込まれていたプレミアムが剥落し、大幅安となりました。

*過去記事 株価変動

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