AIデータセンター拡大で注目されるマーベル・テクノロジーなど3銘柄

AIデータセンターへの巨額投資が続くなか、投資家の注目はGPUメーカーだけでなく、その周辺を支える半導体企業にも広がっています。

米投資情報誌バロンズは2026年9月23日付の記事で、AIデータセンター拡大の恩恵を受ける可能性がある銘柄として、マーベル・テクノロジー(MRVL)、オン・セミコンダクター(ON)、セムテック(SMTC)の3社を取り上げました。

AI関連銘柄というとエヌビディア(NVDA)やアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が中心になりがちですが、データセンターを実際に動かすには、高速通信、光ネットワーク、電力供給など幅広い技術が必要です。

今回の3社は、そうしたAIインフラの拡大を別の角度から捉える銘柄として注目されています。

マーベル・テクノロジーはAIデータセンター企業へ変貌

バロンズの記事で中心的に紹介されているのがマーベル・テクノロジーです。

同社はAIデータセンター向けの高速通信や光ネットワーク製品に加え、顧客の用途に合わせて設計するカスタム半導体を手掛けています。

大量のGPUを使うAIデータセンターでは、計算能力を高めるだけでなく、サーバーやチップの間で大量のデータを高速にやり取りする技術が欠かせません。そのため、高速ネットワークを支えるマーベル・テクノロジーの存在感が高まっています。

バロンズによると、同社の売上高に占めるデータセンター向けの割合は現在約75%です。2024年度の約40%から急拡大しており、事業構造が大きくAIデータセンター寄りに変化しています。

さらに、アルファベット(GOOGL)傘下のグーグルとのカスタム半導体分野での関係も、今後の成長材料として注目されています。

関連記事:マーベル・テクノロジーに資金が集まる理由 AIデータセンターを支える光通信とASIC

マーベル・テクノロジーの目標株価は270ドル

シーポート・リサーチのアナリスト、ジェイ・ゴールドバーグ氏は、マーベル・テクノロジーの投資判断を「買い」としてカバレッジを開始しました。

目標株価は270ドルです。

ただし、9月22日の終値からの上昇余地は約3%にとどまります。これは同社株がすでに大きく上昇しているためです。

バロンズによると、2026年の年初来上昇率は209%に達しています。

AIデータセンター市場の成長を取り込める企業であることは魅力ですが、株価にはすでにかなりの成長期待が織り込まれていると考える必要があります。

業績が拡大するだけでなく、市場が織り込んでいる高い期待に見合う成長を今後も続けられるかが重要になります。

オン・セミコンダクターは800V化が追い風

2社目はオン・セミコンダクターです。

シーポートは同社にも「買い」評価を付け、目標株価を100ドルとしています。9月22日の終値を基準にすると、約36%の上昇余地がある計算です。

注目点はAIデータセンターの電力供給です。

高性能GPUを大量に搭載するAIデータセンターでは消費電力が急増しています。そのため、より効率的に大電力を供給するための高電圧化が重要になっています。

オン・セミコンダクターは、2027年から2028年に本格化するとみられる800V直流電源システムへの移行で恩恵を受ける可能性があります。

同社はエヌビディアとも次世代AIデータセンター向けの電源技術で協力しています。

自動車や産業機器向け半導体を主力としてきたオン・セミコンダクターにとって、AIデータセンターが新たな成長市場になる可能性があります。

関連記事:オンセミ株9%急落 AIデータセンター向け新技術は買い材料になるのか

セムテックは光通信でAI需要を取り込む

3社目のセムテックは、データセンター向け光通信技術への事業転換が注目されています。

シーポートは同社にも「買い」評価を付け、目標株価を200ドルとしました。9月22日の終値から約15%の上昇余地を見込んでいます。

AIデータセンターでは、GPUの処理能力が高くなればなるほど、チップやサーバー間で高速にデータを移動させる必要があります。

そこで重要になるのが光通信です。

セムテックは従来の接続技術中心の事業から、データセンター向け光通信技術へ重点を移しており、AIインフラ投資の拡大が追い風になる可能性があります。

AI投資の恩恵はGPU以外にも広がる

今回のバロンズの記事から見えてくるのは、AIデータセンター投資の恩恵を受ける企業がGPUメーカーだけではないという点です。

マーベル・テクノロジーは高速ネットワークとカスタム半導体、オン・セミコンダクターは電力供給、セムテックは光通信という異なる分野からAIデータセンターを支えています。

AI設備投資がさらに拡大すれば、こうした周辺企業にも売上成長の機会が広がります。

一方で、マーベル・テクノロジーのように2026年だけで株価が200%以上上昇した銘柄では、業績の成長性と現在の株価評価を分けて考えることも重要です。

今後のAI関連投資では、エヌビディアやAMDだけを見るのではなく、「AIデータセンターを動かすために何が必要なのか」という視点から関連企業を探すことも、銘柄選びの重要な手掛かりになります。

情報ソース: Barron’s: “Marvell and 2 More Stocks to Play the AI Data-Center Boom” (By Callum Keown, Sept. 23, 2026)

※本記事は情報の提供を目的としており、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任で行ってください。

最新情報をチェックしよう!
>

幸せな生活作りのための米国株投資。
老後資産形成のための試行錯誤の日々を報告していきます。
皆様の参考になれば幸いです。

CTR IMG