8月10日の米国市場で注目された大きく動いた銘柄

2026年8月10日(月)の米国株式市場は、主要3指数がそろって小幅に下落しました。ダウ平均は0.11%安の53,975.98ドル、S&P 500は0.06%安の7,753.11、ナスダック総合指数は0.32%安の26,605.36でした。WTI原油先物が5.1%急騰して1バレル82.14ドルとなり、米国債利回りの上昇とともに株式市場の重荷となりました。取引量は通常を15〜20%下回る低水準でした。

以下は、10日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。

追加した3銘柄を含め、2026年8月10日の米国市場の終値ベースで、上昇率の大きい順→下落率の小さい順に整理すると以下のとおりです。

アブセレラ(ABCL)

株価変動: +34.78%
詳細: 抗体創薬などを手掛けるバイオテクノロジー企業です。開発中の更年期治療薬が初期段階の臨床試験で有望な結果を示したことが好感されました。新薬候補への期待が高まり、株価が大幅に上昇しました。

データドッグ(DDOG)

株価変動: +11.48%
詳細: クラウド環境の監視・分析プラットフォームを提供する企業です。8月6日に発表した第2四半期決算では、売上高、調整後EPS、いずれも市場予想を上回りました。決算直後は高いバリュエーションへの警戒から株価が急落しましたが、業績自体の強さが改めて評価され、8月10日は買い戻しが入りました。 

アーチャー・アビエーション(ACHR)

株価変動: +11.99%
詳細: 電動垂直離着陸機(eVTOL)を開発する企業です。ボーイング傘下のウィスク・エアロ、インシツ、スカイグリッドを買収すると発表しました。自律飛行、ドローン、航空交通管理ソフトウェアを取り込むことで事業領域が拡大するとの期待から、株価が上昇しました。
*関連記事「アーチャー・アビエーションがボーイング子会社3社を買収 eVTOL覇権へ動いた理由

スペースX(SPCX)

株価変動: +4.23%
詳細: ロケット、衛星通信、AI関連事業を展開する企業です。前週金曜日にロックアップ期間終了後の大量売却への警戒が後退し、株価が約16%急騰しました。週明けも買いが続き、終値では上昇しました。
*関連記事「スペースX株は底打ちしたのか?ロックアップ解除後の急反発と今後の株価を分析

サンディスク(SNDK)

株価変動: +2.12%
詳細: NAND型フラッシュメモリなどを手掛ける企業です。アーガス・リサーチが投資判断を「ホールド」から「買い」に引き上げ、12カ月の目標株価を1,600ドルに設定しました。直近の急落によって投資妙味が高まったとの評価から買いが入りました。
*関連記事「サンディスク株は買い時か?最高値から47%急落でもAI需要が消えない理由

バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)

株価変動: +1.46%
詳細: 保険、鉄道、エネルギーなど幅広い事業を展開する複合企業です。第2四半期の税引き後営業利益が前年同期比16%増の130億ドルとなりました。一部は為替損益の改善によるものでしたが、堅調な業績が評価されました。
*関連記事「新体制下のバークシャー・ハサウェイはどこへ向かうのか?第2四半期決算と今後の展望

アップル(AAPL)

株価変動: -1.53%
詳細: iPhoneなどを展開する大手テクノロジー企業です。ジェフリーズが投資判断を「ホールド」から「アンダーパフォーム」に引き下げ、目標株価も285.56ドルから263.66ドルへ引き下げました。次世代iPhoneの大幅なデザイン刷新への期待が後退したことが売り材料となりました。
*関連記事「アップルに異変 「全ガラスiPhone」断念とエヌビディア首位が示す転換点

エヌビディア(NVDA)

株価変動: -2.86%
詳細: AI向けGPUで世界最大手の半導体企業です。8月10日は半導体株全体に利益確定売りが広がり、フィラデルフィア半導体指数も下落しました。また、エヌビディアのAI関連事業における金融支援を巡る報道がリスク評価への懸念材料となり、株価を押し下げました。一方、バンク・オブ・アメリカはベラ・ルービン需要やクラウド企業の設備投資を背景に、第2四半期の上振れを予想しており、事業面の強気見通しは維持されています。 
*関連記事「「バンク・オブ・エヌビディア」誕生の衝撃 5000億ドル規模の巨額ファンドが示すAIインフラ戦略の裏側

インテル(INTC)

株価変動: -4.06%
詳細: 半導体大手です。150億ドル規模の普通株式の公募を発表し、調達資金を設備投資や運転資金などに充てる方針を示しました。大規模な株式発行による既存株主の持ち分希薄化が警戒されました。

ルメンタム・ホールディングス(LITE)

株価変動: -8.61%
詳細: AIデータセンター向け光通信部品などを手掛ける企業です。8月10日は光通信関連株が幅広く売られ、ラウンドヒル・フォトニクス・アンド・オプティクスETFが7.4%下落するなど、セクター全体で大幅な調整となりました。翌8月11日に決算発表を控えていることもあり、これまで大きく上昇してきた株価に利益確定売りが強まりました。ルメンタム固有の重大な悪材料というより、光通信・AIインフラ関連株全体の調整色が強い下落でした。 

シオナ・セラピューティクス(SION)

株価変動: -91.18%
詳細: 嚢胞性線維症の治療薬を開発するバイオテクノロジー企業です。期待されていた治療薬候補「SION-719」が概念実証試験で主要評価項目を達成できませんでした。同社が現在の形で標準治療への追加薬としての開発を進めない方針を示したことで、株価が暴落しました。

*過去記事 株価変動

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