2026年7月27日(月)の米国株式市場は、原油価格の下落と米国によるイラン攻撃の一時停止を受けて主要3指数が上昇して始まりました。しかし、中国勢との競争激化への懸念から半導体株が売られ、SOX指数は2.23%安となりました。ナスダック総合指数は0.18%安、S&P500はほぼ横ばいで終了。一方、ダウ平均は262.83ドル高の52,210.08ドルとなりましたが、AI投資の恩恵を受けるキャタピラーとゴールドマン・サックスの下落が上値を抑えました。
以下は、27日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。
ワークデイ(WDAY)
株価変動: +9.01%
詳細: 企業向けの人事・財務管理クラウドソフトウェアを提供する企業です。半導体株やAIインフラ関連株が売られる中、投資資金がソフトウェア株へ移動したことで買いが集まりました。S&P500採用銘柄の中で上昇率トップとなりました。
D-ウェーブ・クオンタム(QBTS)
株価変動: +8.87%
詳細: 量子アニーリング方式の量子コンピューターを開発する企業です。AT&Tとの提携拡大を発表し、同社の量子コンピューターを通信事業における課題解決に活用する計画が評価されました。量子コンピューティングの商用利用拡大への期待から、株価は大幅高となりました。
*関連記事「D-ウェーブとAT&Tの提携拡大が示す量子コンピューティング商用化の現在地」
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)
株価変動: +7.00%
詳細: 政府機関や民間企業向けに、AIを活用したデータ分析ソフトウェアを提供する企業です。半導体株が大幅に下落する一方、投資資金がAIインフラを支えるハードウェア株からソフトウェア株へ移動し、パランティアにも買いが集まりました。ワークデイ、サービスナウ、セールスフォースなども上昇しており、個別の新材料というより、ソフトウェア株への資金還流が株価上昇の主因となりました。
セールスフォース(CRM)
株価変動: +6.07%
詳細: 顧客関係管理(CRM)を中心とする企業向けクラウドソフトウェア大手です。半導体株が大幅に下落する一方、割高感が後退していたソフトウェア株へ投資資金が移動し、セールスフォースにも買いが集まりました。
ロケット・ラブ(RKLB)
株価変動: +4.74%
詳細: 小型ロケットの打ち上げや宇宙システム事業を展開する企業です。米宇宙軍から2億6600万ドル規模の打ち上げサービス契約を獲得しました。契約には12回の弾道飛行と、最大6回の追加飛行が含まれており、政府・防衛分野での事業拡大が評価されました。
アップル(AAPL)
株価変動: +1.17%
詳細: iPhoneを中心にデバイス、サービス、ソフトウェアを展開する世界最大級のテクノロジー企業です。株価は336.91ドルまで上昇し、時価総額は4兆9500億ドルに達しました。エヌビディアを上回り、2025年5月2日以来となる時価総額世界最大の上場企業に返り咲きました。
ブロードコム(AVGO)
株価変動: +0.34%
詳細: AI向け半導体や通信ネットワーク製品を手掛ける企業です。サムスン電子との協力関係を拡大する覚書を締結しました。両社は2030年までの5年間で2000億ドルを超える事業規模を見込んでおり、半導体株が全面安となる中でも小幅高を維持しました。
テスラ(TSLA)
株価変動: -1.22%
詳細: 電気自動車や蓄電池、AI関連事業を展開する企業です。第2四半期決算が市場予想を下回ったことを受け、前週に約18%下落した流れが続きました。年初来では約30%下落しており、自動車事業の低迷とAI投資負担への警戒が株価の重荷となっています。
ゴールドマン・サックス(GS)
株価変動: -1.22%
詳細: 投資銀行業務、株式・債券取引、資産運用などを展開する米国の大手金融機関です。7月27日の株価は1.22%安の1,048.23ドルとなり、3営業日連続で下落しました。
スペースX(SPCX)
株価変動: -1.36%
詳細: ロケット打ち上げ、衛星通信、AI関連事業を展開するイーロン・マスク氏率いる企業です。7月24日にスターシップの試験飛行を成功させたものの、株価は113.50ドルまで下落しました。技術面での進展が続く一方、上場後の株価低迷に対する投資家の不満が強まっています。
エクソンモービル(XOM)
株価変動: -1.38%
詳細: 世界最大級の石油・天然ガス企業です。原油価格の下落を受けてエネルギー株全体に売りが広がりました。企業固有の材料よりも、原油相場の軟化による収益見通しへの警戒が株価を押し下げました。
キャタピラー(CAT)
株価変動: -1.74%
詳細: 建設機械や鉱山機械、発電設備などを手掛ける世界最大級の重機メーカーです。7月27日の株価は873.28ドルで終了し、2営業日連続で下落しました。AIデータセンター向け電力需要の拡大を背景に上昇してきた同社株への利益確定売りが優勢になった可能性があります。
マイクロン・テクノロジー(MU)
株価変動: -2.25%
詳細: DRAMやNAND型フラッシュメモリーを製造する米国の大手メモリ半導体企業です。中国のCXMTが上海市場に上場し、株価が約466%急騰したことで、中国メーカーとの競争激化が警戒されました。メモリ価格や市場シェアへの影響を懸念した売りが優勢となりました。
*関連記事「中国CXMT上場でメモリ3社寡占が崩れる?時価総額4840億ドルが映す新競争時代」
シェブロン(CVX)
株価変動: -2.46%
詳細: 石油・天然ガスの開発から精製、販売までを手掛ける総合エネルギー企業です。原油価格が下落したことで、将来の収益やキャッシュフローに対する懸念が強まりました。エネルギーセクター全体が軟調となる中、株価は2.5%下落しました。
マーベル・テクノロジー(MRVL)
株価変動: -2.61%
詳細: データセンター向け半導体や高速ネットワーク製品を開発する企業です。中国企業による半導体製造装置の量産開始が報じられ、AI向け半導体市場の競争激化が警戒されました。半導体・ネットワーク関連株への売りが広がり、株価は下落しました。
KLA(KLAC)
株価変動: -3.40%
詳細: 半導体製造工程で使用される検査・計測装置を提供する企業です。中国の国有支援企業が半導体製造装置の量産を始めたとの報道を受け、中国企業による装置の国産化が警戒されました。将来的な中国向け売上への影響を懸念した売りが広がりました。
アプライド・マテリアルズ(AMAT)
株価変動: -3.61%
詳細: 半導体製造装置で世界最大級の企業です。中国企業による製造装置の量産開始が報じられ、半導体製造装置市場における競争激化への懸念が高まりました。中国市場への依存度が高い装置メーカーを中心に売りが広がりました。
ウェスタン・デジタル(WDC)
株価変動: -4.21%
詳細: ハードディスクドライブを中心とするデータストレージ製品を手掛ける企業です。CXMTの大型上場をきっかけに、中国のメモリ・ストレージ産業が急速に成長するとの警戒が強まりました。サンディスクの急落も重荷となり、ストレージ関連株全体が売られました。
ラムリサーチ(LRCX)
株価変動: -4.46%
詳細: 半導体の製造工程に使用される成膜・エッチング装置を提供する企業です。中国の半導体製造装置メーカーが量産を開始したとの報道を受け、中国市場での競争激化が意識されました。半導体製造装置株への売りが広がり、株価は大幅に下落しました。
エヌビディア(NVDA)
株価変動: -4.99%
詳細: AI向けGPU市場で圧倒的なシェアを持つ半導体企業です。中国の半導体産業拡大への警戒に加え、オープンAIの大規模データセンター計画に最大2500億ドルの融資保証を検討しているとの報道が重荷となりました。巨額の資金負担や信用リスクへの懸念から売りが膨らみました。
*関連記事「エヌビディアが描く「半導体メーカーからの脱却」と次世代AI帝国の全貌」
アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)
株価変動: -5.17%
詳細: CPUやGPU、データセンター向け半導体を開発する企業です。中国による半導体製造装置の国産化やCXMTの上場を受け、AI半導体市場での競争激化が警戒されました。半導体セクター全体の下落に巻き込まれ、株価は5%を超えて下落しました。
ASMLホールディング(ASML)
株価変動: -5.80%
詳細: 最先端半導体の製造に不可欠なEUV露光装置を供給する世界最大手です。中国の国有支援企業が半導体製造装置の量産を開始したとの報道を受け、将来的な競争激化や中国向け販売への影響が警戒されました。半導体製造装置メーカーの中でも大幅な下落となりました。
*関連記事「中国製DUVが動き出す ASMLを支えた露光装置市場に訪れた転換点」
SKハイニックス(SKHY)
株価変動: -7.47%
詳細: 高帯域幅メモリー(HBM)やDRAMを製造する韓国の大手メモリ半導体企業です。中国の競合企業であるCXMTが上海市場への上場初日に急騰したことで、メモリ市場の競争環境が変化するとの懸念が強まりました。中国勢による価格競争や市場シェア拡大への警戒から大幅安となりました。
*関連記事「中国CXMT上場でメモリ3社寡占が崩れる?時価総額4840億ドルが映す新競争時代」
サンディスク(SNDK)
株価変動: -11.02%
詳細: NAND型フラッシュメモリーやメモリーカード、データストレージ製品を手掛ける企業です。CXMTの大型上場と中国半導体企業の台頭を受け、メモリ市場における供給増加や価格競争が警戒されました。S&P500採用銘柄の中で下落率トップとなりました。
*過去記事 株価変動
🎧この記事は音声でもお楽しみいただけます。AIホストによる会話形式で、わかりやすく、さらに深く解説しています。ぜひご活用ください👇