サイバーセキュリティ大手パロアルトの株価大暴落!今後の投資戦略を考える

  • 2024年2月22日
  • 2024年2月22日
  • BS余話

カリフォルニア州を拠点とするサイバーセキュリティ大手、パロアルトネットワークス(PANW)が2月20日、売上高に関する期待外れのガイダンスを発表し、その結果、株価は21日の通常取引開始まもなく26%の大幅な下落を記録しました。このニュースは、キーバンクのエリック・ヒース氏やグッゲンハイムのジョン・ディフッチ氏などの著名なアナリストたちからの反応を引き出し、サイバーセキュリティ業界全体に波紋を広げています。

売上高ガイダンスの影響

パロアルトは、期待を上回る四半期利益を報告しましたが、今四半期の売上高予想が予想を下回り、さらに年間請求額と売上高のガイダンスを下方修正しました。この予想外の動きは、政府との契約の減少やファイアウォール事業の不振を理由としています。しかし、ニケシュ・アローラCEOは、この見通しの悪化は、需要の弱まりではなく、企業がよりプラットフォーム的な存在になるための戦略転換の一環であると説明しています。

アナリストの見解

キーバンクのエリック・ヒース氏は、決算発表後、パロアルトの目標株価を390ドルから380ドルに引き下げましたが、「オーバーウエイト」の格付けは維持しました。一方、グッゲンハイムのジョン・ディフッチ氏は、結果が期待外れであったと指摘し、「中立」の立場を取っています。さらに、カンター・フィッツジェラルドのイー・フー・リー氏は、長期的な市場シェアの獲得を目指す同社の調整を支持し、目標株価を400ドルから350ドルに引き下げながらも「オーバーウェイト」の格付けを維持しました。

長期的な展望

パロアルトの最近の動向は、短期的な挑戦に直面しているものの、同社の長期的な成長戦略と市場におけるポジションは依然として強固であることを示しています。人工知能への取り組みや、プラットフォームとしての地位を強化するための戦略転換は、将来的に競争力を高める可能性があります。モーニングスターのアナリスト、マリク・アーメド・カーン氏は、長期的な成長見通しが改善したとして、目標株価を250ドルから300ドルに引き上げています。

まとめ

パロアルトネットワークスの最近のガイダンス修正は、短期的には市場に衝撃を与えましたが、長期的な視点で見ると、同社は依然として強固な成長戦略を持っています。サイバーセキュリティ市場の需要は高まり続けており、パロアルトはその変化する市場でのリーダーシップを確固たるものにするための重要なステップを踏み出しています。投資家は、これらの戦略的調整がどのように実を結ぶかを注視する必要があります。
*過去記事「投資家必見!サイバーセキュリティ市場で輝くパロアルト、クラウドストライク、Zスケーラー

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