IPO市場を席巻? アームの市場評価と将来の見通し!

  • 2023年9月5日
  • 2023年9月5日
  • BS余話

2023年、英半導体設計大手のアーム・ホールディングスがナスダック市場へのIPOを目指しています。このニュースは多くの投資家とアナリストの間で話題となっており、その市場評価と成長潜力に関するさまざまな意見が飛び交っています。

アームの自己評価額

ウォール・ストリート・ジャーナル紙によると、アームは、ナスダック市場へのIPOに向け、500億ドル〜550億ドルの評価額を視野に入れているとのことです。

この評価額は、現在のオーナーであるソフトバンク・グループが8月にアーム株の一部を購入した際の評価額約640億ドルを下回っています。

市場からの期待

アーム・ホールディングスのIPOは、今年最大のIPOとして注目されています。その背景には、アームの直近会計年度の売上高が26億8000万ドル、純利益が5億2400万ドルに達しているという圧倒的な実績があります。この評価額は、市場がアームに対して高い期待を抱いていることを示しています。特に、アームの技術がほぼ全てのスマートフォンのチップに用いられているという点は、多くの戦略的投資家がIPOに投資する動機となっています。

テクノロジーの巨人たちの支援

ロイター通信によれば、エヌビディア、アップル、アルファベットといったテクノロジー産業の重鎮が、アームのIPOへの出資を表明しています。これはアームの評価額を一層押し上げる要因になると考えられます。

アナリストの疑念: 未来への警戒

一方で、アナリストの間ではアームの成長軌道に関する疑問が投げかけられています。特に、中国市場やスマートフォン業界への依存が、アームの売上成長の長期的な持続可能性に懸念をもたらしています。サード・ブリッジのアルビー・アマンコナ氏は、「今後5年間で毎年5~10%の売上成長が続くと予想されるが、その後ピークを迎え、毎年縮小すると予測している」との見解を示しています。

*過去記事「アーム vs. エヌビディア: 半導体業界の次のビッグスターは?

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