アップスタート・ホールディングス(UPST)の株価が8月7日の市場で暴落しました。通常取引を14.42%安で終えた後、時間外取引でも下落は止まらず、さらに6%あまり下落して48.74ドルで取引されています。
8月8日に第2四半期決算報告を控えている同社ですが、その発表を翌日に控えてモルガン・スタンレーが「売り」相当の格付けを再提示し、売却を強く勧めたために株価の大幅な下落を招きました。
アップスタートの株価は、長期にわたるショートスクイーズ、マクロ環境の改善、人工知能をめぐる盛り上がり、第1四半期決算報告で回復の始まりを示すガイダンスを示したことなどが重なり、過去3カ月で約300%上昇していました。
しかし、モルガン・スタンレーは、信用セクターは他の株式市場と比べてパフォーマンスが悪く、延滞も高止まりしていると指摘。投資家に対し、アップスタートの「低品質なラリーに見えるもの」から手を引くよう助言し、「アンダーウエイト」の格付けと13ドルの目標株価を維持しました。この価格は8月4日の終値から80%以上の下落の可能性があることを示しています。
アップスタートの同業であるレンディングクラブ(LC )とレンディングツリー(TREE)は先月、ともに期待外れの決算を発表し、金利上昇と銀行パートナーの需要後退で消費者ローン市場は縮小を続けていると報告しています。
アップスタートもこうした傾向と無縁ではありませんが、同社のガイダンスでは第1四半期からの回復を見込んでおり、第2四半期の売上高は第1四半期の1億300万ドルから1億3500万ドルに増加するとしています。それでも前年比では大幅に減少していますが、同社にとってのマクロ経済的な逆風が最悪のものは過ぎ去ったかもしれません。
明日の決算報告を前に、投資家たちは非常に敏感になっており、株価の大きな動きが予想されます。ウォール街は、1株当たり0.07ドルの損失、1億3,530万ドルの売上を予想しています。
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