1月14日の市場でハイテク株の多くが大きく下落している中、エヌビディア（NVDA）の株価は踏み止まり、前日比0.41%増の266.85ドル（米国東部時間2:26PM）と若干上昇すらしています。
これは、エヌビディアとエピック・ゲームズが、アップルのフォートナイトアプリ禁止の抜け道を利用するために提携したと米国ギズモードが報じたことによるものと思われます。
ギズモードによると、SafariでエヌビディアのGeForce Nowサービスに加入することで、ゲーマーはすぐにiPhoneでアップルのSafariブラウザを使ってエヌビディアのサービス経由でフォートナイトをプレイできるようになるそうです。
このようにして、エヌビディアのGeForce Nowの契約者は、iPhoneやiPadでフォートナイトをプレイする「完全な機能」を手に入れることができるはずだと、ギズモードは述べており、GeForce Nowが “特にモバイル機器向けに最適化されている “ことを指摘しています。
アップルとエピック・ゲームズとの間は訴訟問題で揺れています。エピックがアップルの支払いシステムに反発し、ゲーマーがゲーム内の購入代金を直接エピックに支払う方法を導入すると（アップルは蚊帳の外）、アップルは報復としてApp Storeからのフォートナイトの新規ダウンロードを禁止し、両社の争いは訴訟まで発展しました。
それ以来、iPhoneやiPadでフォートナイトをダウンロードすることはできませんでしたが、エヌビディアのおかげで、もうその必要はないかもしれません。
前回の決算報告書では、GeForce Nowの加入者は1,200万人で、毎年33％の成長を遂げていました。エヌビディアがアップルのフォートナイト禁止令を回避するためにエピックと提携したことで、その加入者数はさらに増加することが期待できます。
Techacake.comが確認したところによると、「フォートナイトは、2022年に最も人気のあるバトルロイヤルゲーム」であり、「毎日400万人の同時プレイヤー」と「8,040万人以上のフォートナイトの月間アクティブユーザー」が存在しているとのことです。
もっとも、これらのユーザー全員が今すぐアップル・デバイスでフォートナイトのプレイを始めるわけではありません（現在、GeForce Nowのフォートナイトサービスは、今はまだベータ版で、登録待ちの状態です）。
今回の提携によってGeForce Nowに登録するユーザーのほとんどは有料会員ではなく、無料版のサービスに登録すると見られますが、エヌビディアがこの動きによって、新規加入者を増やすことになるきっかけになると考えてよく、そうした投資家の評価が14日のエヌビディアの株価の堅調ぶりに表れているようです。