エヌビディア(NVDA)の株価が、過去最高値を再び視野に入れています。2026年10月1日の終値は前日比1.1%高の230.86ドルで、5月14日に付けた過去最高の終値235.74ドルまで残り4.88ドルです。
今後の焦点になりそうなのが、11月に予定されるエヌビディア自身の決算と、アンソロピックのIPOを巡る動きです。どちらもAI向け半導体需要の持続性を考えるうえで重要な材料になります。
最高値更新まで約2.1%の水準
現在の株価から過去最高の終値235.74ドルまでは約2.1%です。最高値更新が現実的に意識される距離まで接近している一方、ここからさらに上値を伸ばすには、新たな成長材料が求められる可能性があります。
第3四半期には17%上昇しましたが、それでも5月に付けた最高値を更新できていません。
ここで重要なのは、株価がすでに最高値にかなり近い水準にあることです。大幅な上昇材料がなくても最高値を更新できる距離である一方、現在の株価水準では、投資家が次の成長を確認できる材料が必要になる可能性があります。
単にAI需要への期待だけではなく、実際の業績や将来の売上成長が株価を支えられるかが重要になります。
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11月の決算で売上成長と利益率を確認
エヌビディアの次回決算は11月中旬から下旬に予定されています。
前回の決算では、2028年度の売上高が約70%成長するとの見通しが示されました。今後は、この成長見通しに向けて事業が順調に進んでいるかに加え、高い利益率を維持できるかが注目点になります。
株価が最高値に接近している局面では、単に売上高が伸びているだけでなく、その成長速度が市場の期待に応えられるかが重要です。
逆に考えると、成長率や利益率に対する期待が下がれば、最高値に近い現在の株価には調整圧力がかかる可能性があります。11月の決算は、株価の方向性を決める重要な確認材料になりそうです。
アンソロピックIPO観測がAI投資需要の試金石に
もう1つの注目材料がアンソロピックです。
バロンズによると、ウォール・ストリート・ジャーナルは、Claudeを開発するアンソロピックのIPOが11月に予定されていると報じています。
エヌビディアは前年、アンソロピックに最大100億ドルを投資することで合意しました。当時、CNBCはアンソロピックの評価額が約3,500億ドルになったと報じています。
バロンズは、アンソロピックが株式市場で約2兆ドルの評価額を目指すとの見方が広がっているとしています。これは確定した企業価値ではなく、市場で想定されている水準として見る必要があります。
投資家にとって重要なのはIPOそのものよりも、アンソロピックの資金調達力やAIインフラへの支出余力を判断する材料が増える点です。
エヌビディアのAI半導体需要を考える場合、AI企業がどの程度の資金を確保し、計算資源への投資を続けられるのかは重要です。アンソロピックのIPOを巡る情報は、AI投資の持続性を測る材料になる可能性があります。
関連記事:エヌビディアは「AI帝国」を築く?1,000億ドル超の投資戦略から読み解くNVDAの将来性
さらに、AI企業の設備投資がエヌビディアの売上につながる構造については、次の記事でも詳しく取り上げています。
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第4四半期は過去に強い実績
季節性も興味深い数字です。
ダウ・ジョーンズ・マーケット・データによると、1999年以降のエヌビディア株は第4四半期に平均22%上昇しています。直近5年間でも平均上昇率は17%でした。
もちろん、過去の株価推移が今回も繰り返されるとは限りません。
ただ、最高値まで約2.1%という現在の位置と、11月に複数の重要イベントが控えていることを考えると、第4四半期の値動きには注目する価値があります。
予想PER16.8倍をどう見るか
バロンズが5月にエヌビディアを注目銘柄として取り上げた際、株価は約226ドルで、予想PERは約24倍でした。
10月1日の終値は230.86ドルと当時をやや上回っていますが、ファクトセットによる予想PERは16.8倍です。
株価が大きく変わっていない一方で予想PERが低下している点は注目できます。ただし、この数字だけを理由にエヌビディア株が割安だと断定することはできません。
重要なのは、今後の利益成長が現在の評価を正当化できるかです。11月の決算では売上成長だけでなく、利益率や会社側の見通しも確認する必要があります。
関連記事:エヌビディア株は割安か 予想PER16.6倍、利益成長が株価上昇を上回る
最高値更新には期待を実績へ変えられるかが重要
エヌビディア株にとって最大の強みは、現在も大きな成長期待が株価の中心テーマになっていることです。一方で、その期待が大きいからこそ、業績が市場の想定に届かなかった場合のリスクもあります。
また、アンソロピックのIPOについても、現時点では報道されている予定であり、実施時期や評価額が確定しているわけではありません。IPOに対する市場の評価がAI投資全体への期待に影響する可能性もあります。
投資家は株価が最高値を更新するかだけではなく、その背景となる売上成長、利益率、AI企業の設備投資余力を確認することが重要です。
まとめ
エヌビディア株は10月1日に1.1%上昇し、230.86ドルで取引を終えました。過去最高の終値235.74ドルまで残り4.88ドル、率にして約2.1%の水準まで迫っています。
今後の最大の確認材料は、11月の決算で成長見通しと利益率を維持できるか、そしてアンソロピックのIPOを巡る動きからAI企業の投資余力を確認できるかです。
過去の第4四半期には平均22%上昇してきた実績がありますが、季節性だけで今後の株価を判断することはできません。
最高値更新そのものよりも、エヌビディアが高い成長期待を実際の業績に変え続けられるか。この点が今後の株価を見るうえで最も重要になります。
情報ソース: Barron’s: “The 2 Triggers That Can Help Nvidia Nail a Fresh Stock Milestone” (By Adam Clark, Oct. 1, 2026)
※本記事は情報の提供を目的としており、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任で行ってください。