アップスタート 今が買い時と考える二つの理由

アップスタート(UPST)の株価は最近52週間の高値から約60%下落しており、今が絶好の買い時かもしれません。

今年の初めにアップスタート・ホールディングスの株式に1万ドルを投資したとすると、12月10日にはその保有額は約4万ドルにまで増加していたことになります。アップスタートの株価が10月中旬につけた史上最高値から60%強下落していることを考慮に入れてもです。

これだけのリターンがあれば、売却して利益を得ようとする投資家もいるかもしれませんが、むしろ今が買い時だと思われます。

アップスタートは、消費者がクレジットやローンの資格を得る方法を破壊しようとしています。多くの銀行は、ローン申請者がどれだけの金額を受け取り、どのくらいの金利を支払うべきか(あるいはローンを受ける資格があるかどうか)を判断する際、FICOスコアを中心としたいくつかの変数に基づいて判断しています。このような方法では、完璧に近いクレジットスコアを持っていないと、一部の消費者は不利な立場に置かれたり、冷遇されたりすることになります。

アップスタートは、銀行と提携して、信用力を判断する新しい方法を開発しています。申込者に直接・間接的に関係する1,000以上の変数を分析する人工知能アルゴリズムを使用して、より正確な融資判断を行おうとしています。提携する銀行は、アップスタートに手数料を支払ってサービスを受けます。

アップスタートが信用調査のプロセスにもたらしている革新的なソリューションは、驚くべき成功を収めています。これは、中小の銀行や信用組合が、ローン申請の顧客を決定する際に、FICOスコアからの移行を望んでいることを強く示唆しています。

これらのことが評価されて、アップスタートの株価は昨年の上場以来、大躍進を遂げてきましたが、10月の中旬以降、株価は大きく下がっています。あまりにも高かかった人気の反動と言えますが、改めて現在のアップスタートの状況を見て、今が絶好の買い場と考えるのには二つの理由があります。

顧客集中度の低下

アップスタートが初期に抱えていたリスクの1つは、同社の融資量の大部分が1つの銀行からのものであることでした。この主要顧客がアップスタートを利用しなくなると、会社は大きな打撃を受けます。そのため、顧客層の多様化は、同社にとって大きなメリットとなります。

それでも、2021年の最初の9カ月間にアップスタートを使って発行された取引量の58%以上が1つの顧客に集まっていましたが、そのシェアは着実に減少しています。2020年の最初の9カ月間では、同じ顧客が融資量の72%を占めていました。

このような顧客集中度の低下は、ローン発行の増加の結果でもあります。最新の四半期において、アップスタートのローン量は前四半期比で26.5%、前年同期比で348%増加しました。

割安な有望株

すでに述べたように、アップスタートの株価は10月の高値から60%以上も下落しており、相対的にお買い得な状態です。

業績不振で株価が暴落したわけではありません。数週間前に発表した第3四半期の業績は、ほぼすべての事業分野で3桁台の成長を達成していました。しかし、市場全体では、過去2ヶ月間に多くのハイテク株が売られており、アップスタートも例外ではありませんでした。

この「不当な」売り越しは、アップスタートの評価額がより妥当なレベルまで下がったことを意味します。評価額はまだかなり高いものの、株価が1株400ドル前後だった頃に取引されていた評価額よりもはるかに許容範囲が広いものとなっています。

アップスタートは現在、売上の28倍で取引されています。これはどの銘柄にとってもまだ高い水準ですが、この会社の潜在的な成長を考えると耐えられるものです。

一部の投資家は、アップスタートの株価がその成長力を上回っているのではないかと危惧していますが、実際には、同社の前には巨大な機会があります。

同社は5兆ドルのローン組成市場をターゲットにしていますが、過去12ヶ月間の売上は90億ドルに過ぎません。アップスタートが業界全体を支配することはないでしょうが、同社が成長できる余地はまだ無限にあると思われます。

この会社のもう一つの印象的な点は、利益を上げていることです。アップスタートは、最初の9ヶ月間で7,600万ドル以上の純利益を上げており、トップラインの成長の速さを考えると、素晴らしい金額です。

差別化された製品はより多くの顧客を魅了しており、その勢いは衰える気配がありません。上場来高値から約6割も下落した今は絶好のエントリーポイントと考えられます。

アップスタートのような変動の激しい成長株は、ポートフォリオの大部分を占めるのにふさわしくはありませんが、分散されたポートフォリオのわずかな割合をアップスタートに割くことで、今後10年間で成果を上げることができる可能性は高いと思われます。

*過去記事はこちら アップスタート UPST

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