株価23%急騰!サークル決算から読み解く「仮想通貨の冬」の終わり

  • 2026年2月26日
  • 2026年2月26日
  • BS余話

2025年6月のIPO以降、市場の期待と現実のギャップに苦しんできたサークル・インターネット・グループ(CRCL)ですが、2026年2月25日に発表された第4四半期決算は、同社が単なるクリプト企業から金融インフラ企業へと脱皮しつつあることを強く印象付けました。最新の決算データから、サークルの将来性を分析します。

収益構造の多角化:金利依存からの脱却

サークルのビジネスモデルにおける以前からの懸念は、準備金から得られる利息収入への過度な依存でした。しかし、今回の決算で注目すべきは、サブスクリプションおよびサービス事業を含む「その他収益」の爆発的な成長です。

実績として、前年の300万ドルから3,700万ドルへと10倍以上に急増しました。さらに2026年通期では1億5,000万ドルから1億7,000万ドル規模を見込んでいます。これは決済ネットワークプラットフォームなどのソフトウェアサービスが市場に浸透し始めている証拠です。ステーブルコインの発行体としてだけでなく、それを活用するためのインフラを提供することで、金利変動に左右されない安定した収益基盤を構築しつつある点は、長期的な企業価値を支える大きな要因になると見られます。

暗号資産の価格変動に左右されないUSDCの普及

暗号資産市場全体が冷え込む中、サークルの業績が市場予想を大幅に上回った事実は、重要なパラダイムシフトを意味しています。1株当たり利益は43セントと、予想されていた16セントを大きく上回りました。

ビットコインが最高値から約50%下落する状況にありながら、USDCの流通残高は前年比72%増の753億ドルに達しています。これは、USDCが投機対象としてではなく、実世界での決済や財務管理といった実需に基づいたツールとして利用されている結果です。経営陣が語る「暗号資産の価格変動からのデカップリング(切り離し)」は、具体的なデータによって証明された形となりました。

規制を成長の起爆剤にするGENIUS法

サークルの将来性を語る上で、昨年可決された「GENIUS法」の影響は極めて大きいです。これまで多くの金融機関がステーブルコインの利用を躊躇していた最大の理由は、法的な不透明性にありました。

この法律によってビジネスモデルが明文化されたことは、同社にとって強力な参入障壁となります。法令を遵守した運営が足かせではなく加速装置へと変わった今、今後数年間にわたり掲げている「USDC流通量の年平均成長率40%」という目標は、現実味を帯びた数字として捉えることができます。

2026年は信頼の収穫期へ

好調な決算を受け、サークルの株価は2月25日午前の米国市場で23%急騰し、約75ドルで取引されています。2025年の最高値からは依然として低い水準にありますが、今回の決算で見せた売上高77%増という成長性と収益の多様化は、同社が普及の壁を乗り越えつつあることを示しています。

単なる「ドルをトークン化する会社」から、既存金融とブロックチェーンを繋ぐ「標準規格」へ。サークルの将来は、投機的な熱狂ではなく、実体経済への浸透度合いによって規定されるフェーズに入ったと言えます。

情報ソース: Barron’s: “Circle Internet Stock Surges After Earnings. What Crypto Worries?” (By Nate Wolf and Paul R. La Monica, Feb 25, 2026)

※本記事は情報の提供を目的としており、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任で行ってください。

*過去記事「【2026年米国株展望】「PER40倍」の危険水域とブロードコム、サークルに見る急落の予兆

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