AMD最新決算まとめ:売上34%増でも株価が8%急落した「納得の理由」

  • 2026年2月4日
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アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が2026年2月3日に発表した2025年第4四半期の決算は、数値だけを見れば非常に好調な内容でした。しかし、市場の反応は厳しく、株価は時間外取引で8%以上下落しています。なぜ実績が予想を上回ったにもかかわらず、投資家は失望したのか、公開された事実情報をベースに同社の将来性を分析します。

1. 堅実な成長と熱狂的な期待の乖離

今回の決算で最も注目すべき点は、第4四半期の売上高が前年同期比34%増の103億ドルに達し、市場予想の97億ドルを大きく上回ったことです。一株当たり利益も1.53ドルと、予想の1.32ドルを超えました。特にAI需要の主戦場であるデータセンター部門は53.8億ドル(前年同期比39%増)、PC関連売上は31億ドル(同34%増)と、主要セグメントがいずれも力強く成長しており、事業の基盤は極めて強固です。

しかし、株価を押し下げた要因は2026年第1四半期の売上見通しにあります。同社が提示した約98億ドル(±3億ドル)という予測は、市場平均予想の93.9億ドルこそ上回ったものの、一部の強気な投資家が期待していた100億ドル超えには届きませんでした。これは、市場がAMDに対し、堅実な成長ではなく、エヌビディア(NVDA)のような爆発的で非連続な成長を求めていることを示唆しています。

2. 中国市場という諸刃の剣

AMDの戦略で興味深いのは、輸出規制下における中国市場への対応です。前期、同社は旧世代チップであるMI308の出荷により3.9億ドルの収益を上げました。これは規制を回避しつつ収益を確保する経営の巧みさを示す一方、今期の同製品の売上予測は約1億ドルへと急減する見通しです。製品の陳腐化に伴う需要減退は、一時的な収益確保の難しさを物語っています。

さらに、次世代機であるMI325の輸出ライセンスをいまだ取得できていない事実は、地政学的リスクが依然として同社の成長の天井になっていることを裏付けています。トランプ政権による規制緩和の動きはあるものの、商務省の手続きに時間を要しているという不透明な要素が、将来の不確実性を高める要因となります。

3. 対エヌビディア:2026年後半が真の勝負

リサ・スーCEOは、2027年までにAI関連売上を数百億ドル規模に引き上げるという強気な姿勢を維持しています。その鍵を握るのは、2026年後半に投入予定のより強力な新設計チップです。

現在、AMDはオープンAIやオラクル(ORCL)、米国エネルギー省といった大口顧客との契約を確保しており、製品の信頼性は確立されつつあります。競合のインテル(INTC)が供給不足で苦戦する中、AMDが供給網を安定させ、この新チップでエヌビディアとの性能差をどこまで詰められるかが、同社が市場での評価をさらに高められるかどうかの分水嶺になります。

結論:将来性は時間が解決するか

現在のAMDは、実力以上に膨らんだAIへの期待値という高いハードルに直面しています。しかし、主要部門が30%以上の成長を維持していることや、大手クラウドベンダーとの強固なパートナーシップ、そして2026年後半に控える次世代製品の計画といった事実は、同社の長期的な優位性を支える要素です。

短期的には株価の調整が続く可能性がありますが、AIインフラ需要が将来的に数百億ドル規模に達するという予測が現実味を帯びる中で、同社は着実にその基盤を固めています。2026年後半の新製品投入時に再び市場の期待を追い越せるかどうかが、真のAI銘柄としての真価を問う形になります。

情報ソース: Bloomberg: “AMD Slides After AI-Fueled Forecast Fails to Satisfy Investors” (By Ian King, Feb. 4, 2026)

※本記事は情報の提供を目的としており、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任で行ってください。

*過去記事はこちら  AMD

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