IPOラッシュ再来?注目の米テック3社が上場準備中

  • 2025年7月7日
  • 2025年7月7日
  • BS余話

2025年、米国株市場では新規株式公開(IPO)への関心が再び高まりつつあります。ステーブルコイン関連企業のサークル・インターネット・グループ(CRCL)やクラウドGPUレンタルのコアウィーブ(CRWV)が上場後に好調な株価推移を見せたことで、次に続くテクノロジー企業への期待が高まっています。

中でも注目されるのが、フィグマ、セレブラス・システムズ、そしてデータブリックスという3社です。これらの企業はいずれも成長著しく、AIやクラウド分野で強みを持っています。

フィグマ:デザインソフトウェアの急成長企業

デザインソフトウェア市場で急成長を遂げるフィグマ(FIG)は、2025年7月第1週に米証券取引委員会(SEC)にIPO申請書類を提出しました。

同社は2023年にアドビ(ADBE)による200億ドルでの買収が発表されていましたが、英国規制当局の反対により破談となりました。その後、評価額は低下し、2024年に実施された株主向けの売却提案では時価総額が125億ドルとなっています。

それでも売上成長は力強く、2024年の売上は前年から48%増の7億4,900万ドル、第1四半期(1月〜3月)だけで2億2,820万ドルを記録し、前年同期比46%の増収でした。2024年の純損失は7億3,200万ドルでしたが、2025年3月期には黒字転換を果たしています。

上場時の価格帯や調達額などは未定ですが、ティッカーはFIGとなる予定です。

セレブラス・システムズ:世界最大のAIチップメーカー

AI半導体分野でエヌビディアの競合となるセレブラス・システムズ(CERE)も、すでにIPO申請を行っている注目企業です。同社は物理的に世界最大のAIチップを開発したことで知られています。

AI需要の高まりを受けて、2024年上半期の売上は1億3,640万ドルと、前年同期比で15倍以上に拡大しました。ただし、純損失は6,660万ドルを計上しています。

懸念点としては、アブダビを拠点とするAIソフトウェア企業G42に大きく依存している点です。2024年上半期の売上の約90%がG42からのものであり、その関係性が国家安全保障審査の対象となっていました。G42による3億3,500万ドルの出資については2025年3月末に審査が完了したと報じられましたが、IPOの具体的な日程は未定です。

データブリックス:AIとクラウドを融合するデータ企業

より投資家の想像力をかき立てているのが、まだIPO申請を行っていないものの、上場が噂されているデータブリックスです。同社はクラウド環境で動作するデータ分析・管理ソフトウェアを提供しており、上場企業スノーフレーク(SNOW)のライバルとして位置付けられています。

2024年末に行われた資金調達では、評価額が620億ドルに達しており、AI分野での存在感も際立っています。アルファベット傘下のグーグル、マイクロソフト、アマゾンが支援するAIスタートアップ「アンソロピック」との連携を通じ、AI技術との統合を進めています。

また、2025年5月にはAIエージェント開発を支援する目的で、データベーススタートアップ「ネオン」を約10億ドルで買収すると発表しました。データブリックスは、2025年7月までに年間売上37億ドル(前年から50%増)を見込んでいるとしています。

IPO市場の動向を見極める重要性

IPOは初値で急騰することも多い一方で、ロックアップ期間(通常6カ月)終了後に株価が下落するケースも見られます。そのため、投資タイミングの見極めや企業のビジネスモデル、成長持続性を慎重に評価することが求められます。

今回紹介したフィグマ、セレブラス・システムズ、データブリックスはいずれも将来性の高い企業ですが、上場後の動向にも注目しながら、慎重に投資判断を行うことが重要です。

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