AT&Tが第1四半期決算で市場予想を上回る!株価と今後の見通しを徹底解説

  • 2025年4月23日
  • 2025年4月23日
  • BS余話

米通信大手のAT&T(T)は4月23日、2025年第1四半期の決算において、ポストペイド(後払い)携帯電話契約者の純増数が市場予想を大幅に上回ったことを発表しました。同社は1月に一時的な契約者数の低迷を示唆していましたが、それは一過性のものであったことが明らかになりました。

具体的には、2025年第1四半期において32万4,000件のポストペイド携帯電話契約者の純増を記録しました。これは、ファクトセット調べのアナリスト予想の25万5,000件を大きく上回る数値です。

光回線と携帯通信の融合戦略が奏功

AT&Tは、光回線サービスと携帯通信サービスの融合戦略を推進しており、この取り組みが成果を上げています。AT&Tファイバーの提供エリアにおいては、40%以上の世帯がAT&Tの携帯通信サービスも選択していると明かしました。この戦略は、サービスの一体化による利便性向上と顧客ロイヤルティの強化につながっているといえます。

予定より早く自社株買いを再開へ

AT&Tはまた、2025年第2四半期に自社株買いを再開する計画を発表しました。当初は年後半に開始する見通しを示していましたが、財務指標が目標値に到達したことで、早期再開が可能となったとしています。

同社はネット・レバレッジ(純有利子負債 ÷ EBITDA)を約2.5倍とする目標を掲げており、現在すでにそのレンジ内に収まっているとのことです。なお、今回の自社株買い再開は、2020年以来初となります。

業績は堅調、通年見通しも据え置き

2025年第1四半期の売上高は306億ドルとなり、アナリスト予想の304億ドルを上回りました。中でもモビリティサービス収入は前年比で4.1%増の167億ドルを記録しました。

調整後1株当たり利益は0.51ドルとなり、DirecTVの持分を除いた数値であり、ファクトセット調べのコンセンサス予想および3月中旬に発表したガイダンス(0.48ドル以上)を上回る結果となりました。

AT&Tは、モビリティサービス収入が年間で2~3%増、フリーキャッシュフローが少なくとも160億ドルになるという通年の業績見通しを据え置いています。

投資家への示唆

今回の決算内容および自社株買いの再開計画は、AT&Tのビジネスが順調に回復していることを示しています。株価は決算発表後のプレマーケットで約3%上昇しました。今後も光回線とモバイルの融合による顧客基盤の拡大が期待される中、AT&Tの株式は安定したキャッシュフローを見込める投資先として注目されています。

*過去記事「暴落相場でも安心!通信株がディフェンシブ投資として選ばれる理由

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