最近、テクノロジー業界においてコスト削減の動きがあります。特に目立つのは、アルファベット（GOOL）やアマゾン（AMZN）などの大手企業が行う人員削減です。これらの動きは、業界全体における支出の削減と、人工知能技術への注力へのシフトを反映しています。
アルファベットの動き：重点シフトと組織再編
アルファベットが1月10日に発表したところによると、同社のアシスタント・プログラム、ハードウェア、社内ソフトウェア・ツールを含む複数のチームで人員削減を行ったそうです。この動きは、特に同社のハードウェア事業部門に影響を与えています。アルファベットのこの決定は、2021年に21億ドルで買収したウェアラブル企業フィットビットにも及んでおり、共同設立者のジェームズ・パーク氏とエリック・フリードマン氏も会社を去ることになりました。
このような人員削減の波は、テクノロジー企業が新しい技術、特に人工知能への投資を強化する一方で、他の部門でのコスト削減を余儀なくされていることを示しています。
アマゾンのケース：業界全体のトレンド
アルファベットだけでなく、アマゾンも同様の動きを見せています。アマゾンは、映画・テレビスタジオとビデオゲーム・ストリーミング・プラットフォームであるTwitchにおいて、数百人の雇用を削減しました。これらの削減は、より厳しい資金調達環境と、成長の鈍化が予測される中での企業の効率化を目指すものです。
未来への展望と影響
マッコーリーのアナリスト、フレデリック・ハベマイヤー氏は、ハイテク企業が成長性や収益性を生み出していない戦略を迅速に見直す可能性があると指摘しています。ただ、これらの人員削減の規模は2023年の初めにアマゾンが発表した2万7000人、およびアルファベットが昨年1月に発表した1万2000人の削減の規模には及ばないと見られています。
まとめ
テクノロジー業界は現在、大きな転換期を迎えており、企業は新しい技術に資源を集中させる一方で、既存の部門やプロジェクトを再評価しています。この動きは、業界全体のトレンドとして注視され、今後の企業戦略や市場の動向に大きな影響を与えることになりそうです。
＊過去記事 アルファベット GOOGL アマゾン AMZN