クアルコム、売上高の見通しが予想を下回り株価急落:背景と解析

6月期決算を発表したクアルコム(QCOM)の株価が、8月2日のアフターマーケットで大幅に下落しています。同社の6月期の調整後1株当たり利益は、ウォール街のコンセンサス予想1.81ドルに対し、1.87ドルとなりましたが、売上高は予想の85億ドルを下回る84億ドルでした。

より懸念されているのは、クアルコムが発表した今後の見通しです。同社は、9月末までの売上高予想を81億~89億ドルとし、コンセンサス予想の87億ドルを下回る見通しを示しました。これにより、クアルコムの株価は2日の時間外取引で7%下落しました。

全世界のスマートフォン市場は低迷しています。調査会社カナリスによれば、携帯電話の第2四半期の世界出荷台数は前年同期比で10%減少しました。さらに、台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング (TSM)も先月、スマートフォン市場が過去3ヶ月間で悪化したとコメントしています。

これらのマーケットトレンドは、モバイル市場向けの大規模サプライヤーであるクアルコムにとって厳しい状況を示しています。クアルコムの幹部は、投資家やアナリストとの電話会議で、すぐに需要が回復することはないと述べました。その結果、市場が不透明であることから、2024年度上半期中に追加のコスト削減策を実施する予定であると述べています。

過去12カ月間でクアルコムの株価は約12%下落しましたが、その一方でICE半導体指数に連動するiシェアーズ・セミコンダクターSOXX上場投信(SOXX)は26%上昇しました。これは、クアルコムが直面している問題が、半導体業界全体のパフォーマンスを必ずしも反映していないことを示しています。

*過去記事「クアルコム、決算発表で株価急落!携帯市場の低迷が波及

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