パランティアが2月2日に10%近く上昇した理由

データ分析ソフトウェアのパランティア・テクノロジーズ(PLTR)の株価が2月2日の市場で大きく上昇、終値は9.63%高の8.99ドルでした。

上昇の理由としてはグロース株全体が大きく上がったこともありますが、個別の理由としては、パランティア主催のイベントでアレックス・カープCEOが、ウクライナがロシアと戦うために、同社のソフトウェアを精密な標的設定に使用していることを紹介したことなどが、株価の上昇につながったようです。

同氏は、ウクライナはパランティアのソフトウェアに基づいてロシア軍の移動に関する情報をまとめており、人工衛星や戦場から送られてくる膨大な量のデータを迅速に処理し、意味を持たせるのに役立っていると述べています。

パランティアは、より平凡でありますが、同様に重要なビジネス展開に関する最新情報も提供しました。同社は、損保ジャパン日本興亜と5年総額5000万ドルの契約を結び、保険会社の高齢化対策やその他のビジネス上の課題への対応を支援することで、同社の事業を拡大する予定だと発表しています。

パランティアの株価は昨年3月につけた13.83ドルの高値から35%下落していますが、売上高の9倍以上で取引されています。これは商用データ分析ベンダーとしては競争力があるものの、売上高の1.4倍弱で取引されている他の政府系請負企業株を大きく上回っています。

パランティアは間違いなく、他の政府系請負企業とは比較にならないほどの技術を持ち、より急速に成長していますが、その技術で素晴らしい成果をあげていても、今のところ高価でニッチな製品であるため、すぐに多額の政府資金を獲得できるような大きな契約には至っていません。同社はまた、民間向けビジネスの拡大を進めていますが、その進展は、投資家が当初期待していたほどにはなっていない現実があります。

ウクライナが同社の技術をターゲティングと戦場管理に使用しているというニュースは、同社の可能性と、なぜ投資家が同社に期待しているかを思い起こさせるものですが、今回の株価の上昇は一過性に止まる可能性が高く、マネタイズには時間がかかることが予想されます。同社は2月13日に四半期決算の発表を予定しており、今後の株価の動向を予想するためには、その内容が注目されます。

*過去記事はこちら パランティア PLTR

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