エアビーアンドビー モルガン・スタンレーが格下げ

モルガン・スタンレーのインターネットアナリスト、ブラアン・ノバク氏がエアビーアンドビー(ABNB)の格下げを行いました。

格付けを「イコールウェイト」から「アンダーウェイト」にダウングレード、目標株価を 110ドルから 80ドルに下げています。同氏は60ドルまで下がる可能性があるとも述べています。

同氏はリサーチノートの中で、2020年12月のIPO以来、同社が旅行者に貸し出す物件の供給量をどれだけ速く増やせるかについて議論が続いていることを指摘。同氏は、現在の供給量は有効なリスティングが620万件で、予約可能な部屋数は11億泊と推定しています(各物件が1年の約半分利用可能であると仮定)。

2018年から2022年にかけてアクティブ・リスティングは年率約12%で伸びてきたものの、大数の法則が働く2025年までは年率7%に鈍化するとノバク氏は見ています。そして、そのレベルの成長でさえも困難なものになる可能性があると断言しています。

ノバク氏は、アナリストの稼働率予測が高すぎるとも考えており、2022年の稼働率は約35%で、昨年とほぼ同水準、コロナ以前の32%からわずかに上昇する程度だと考えています。同氏は、プラットフォームの規模、増加するリスティングの質に関する不確実性、および一部の新規リスティングが望ましい立地にない可能性があるという懸念から、稼働率はここから改善されるものの、過去に比べればより緩やかな速度になると考えています。

ノバク氏は宿泊予約数の伸びの見積もりを引き下げて、2023年に5%、2024年に12%とし、それに伴い、Ebitda(金利・税金・減価償却前利益)の伸びも来年は8%、再来年は14%に引き下げました。アナリストのコンセンサス予想では、2025年までに客室稼働率が44%に達するとされていますが、それが実現するかどうかは疑問だと述べています。

同氏によると、供給の伸びが減速するという予測は、エアビーアンドビーがより高い稼働率またはリスティングあたりの宿泊数によって成長を促進する必要があることを示唆しており、一方で、将来のリスティングが従来のリスティングほど高品質でなくなるというリスクもあると指摘しています。

新しい目標価格は2023年推定売上高の6倍、2024年推定Ebitdaの16倍の評価に基づいており、このレベルは売上と利益に関する同業他社の倍率に対して17%のプレミアムになっているとノバク氏は言います。60ドルの水準で、オンライン旅行会社のブッキング・ホールディングス(BKNG)に匹敵する評価となるとのことです。

ダウングレードが伝わったことにより、エアビーアンドビーの株価は12月7日の1:00PM過ぎの段階で3.22%安の90.12ドルで取引されています。

*過去記事はこちら エアビーアンドビー ABNB

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