弱気派で満ちた現在の市場センチメントは株価反転のサイン?

現在、市場のセンチメントは歴史的な低水準にあります。このほど明らかになった米国個人投資家協会の調査では、強気の回答者の割合から弱気の回答者の割合を引いた数値がマイナス30%を下回ったそうで、今後について弱気に見る個人投資家が強気派よりも圧倒的に多くなっています。

RBCによれば、これは金融危機後の2008年以来最も低い結果だということです。センチメントがこれほどまで低くなったことは近年なく、1990年までさかのぼらなければ、これより低い水準になったことはないそうです。

前回センチメントがこの水準まで下がったとき、その後の株式市場のリターンはものすごいものでした。RBCのデータによれば、2008年にセンチメントがこの水準まで低下した1年後に、S&P 500は30%以上の上昇を記録しています。

バンク・オブ・アメリカが数兆ドル規模のポートフォリオ・マネージャーを対象に行った調査によると、現在、これらのポートフォリオの現金保有比率は平均で6.1%になっているそうで、これは2001年後半以来の高水準だということです。

つまり、これらのポートフォリオ・マネジャーはすでに多くの売りを行っており、現金を大量に保有していることになります。バンク・オブ・アメリカによれば、現金保有高がこれほど高くなると、歴史的に見れば買いのシグナルが点灯していることを意味するそうです。

ただ、楽観的になる要素はあまりないことも事実です。金利の上昇は、少し遅れて経済に影響を与える傾向があり、第3四半期決算を控えているため、市場はさらに悪い情報が出てくることを覚悟しています。

しかし、もしかしたら経済も業績も、恐れているほどには落ち込まないかもしれません。インフレが後退し、FRBが利上げサイクルを終えようとする兆候が見えたり、第3四半期の業績が予想を上回るなどといった、いくつかの要因がセンチメントの改善を促す可能性が出て来れば、投資家は資金を投入し始め、株価を上昇させることになるかもしれません。

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