ラム・リサーチ 今、お買い得の成長株

ラム・リサーチ社(LRCX)の株価は、10月20日に2022年度第1四半期の業績が発表された後、2%近く下落しました。

しかし、この半導体装置サプライヤーの株価は、その後の過去1ヶ月間で印象的な急上昇を見せています。これは、世界的な半導体不足とメモリーチップの旺盛な需要を利用する方法を投資家に提供しているからです。

今、同社の株を買うことは、長期的に見て賢明な行動になる可能性が高いと思われます。

同社の第1四半期の売上は、前年同期比35%増の43億ドルに達しました。これは、半導体製造装置の売上が増加したことに加え、顧客サポートの需要が増加したことによるものです。

第3四半期のラムの調整後利益は、サプライチェーンの制約による運賃や物流費の上昇にもかかわらず、前年同期比47%増の1株当たり8.36ドルとなりました。

しかし、ウォールストリートでは、43億2,000万ドルの売上に対して8.23ドルの一株当たり利益を予想していたため、トップラインの予想を下回ったことで、ラムの数字は複雑なものとなりました。目先のガイダンスも期待に応えられませんでした。

ラムは、第2四半期の売上をガイダンスレンジの中間点である44億ドル、1株当たり8.45ドルと予想しています。これは、前年同期の調整後の1株当たり利益6.03ドル、売上高34.6億ドルと比較して、前年同期比で堅調な成長となりますが、ウォールストリートはそれ以上のものを求めていました。ラムの予想は、アナリストが予想した1株当たりの利益8.47ドル、売上高44.1億ドルをわずかに下回りました。

経営陣は、10月の決算説明会で、同社が「グローバルなサプライチェーンにおける生産上の課題に直面しており、売上と粗利益率の両方にマイナスの影響を与え続けている」ことを明らかにしました。また、ラムのCFOであるDoug Bettinger氏は、「リードタイムが依然として伸びており、需要が満たされていない状態が続いている」と付け加えています。

同社が直面しているサプライチェーンの課題がなければ、同社は容易に予想を上回ることができたはずです。しかし、賢明な投資家は、ラムが事業展開している市場が長期的に成長しているという大局的な観点に注目すべきかと思われます。

ラムは、ファウンドリーやメモリーメーカーに製造装置を供給するシステム部門を有しており、前四半期の総売上の69%を占めています。このセグメントの売上は、主にメモリーメーカーからの旺盛な需要により、前年同期比で36%増加しました。具体的には、DRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)およびNVM(不揮発性メモリ)メーカーへの製造装置の供給が、ラム社の売上の64%を占めています。

メモリーメーカーは、今後数十億ドルを投じて製造能力を増強するとしており、これがラムの長期的な成長の道を開くことになります。

メモリーチップの需要は、モノのインターネット、コネクテッドカー、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)データセンター、5Gスマートフォンなどのアプリケーションにより、今後数年間で急速に増加すると予想されています。第三者機関のレポートによると、世界のメモリー市場は、2019年の1,730億ドルに対し、2024年には3,680億ドル近くの売上を上げる可能性があると推定されています。

当然のことながら、メモリーメーカーは生産量を増やすために投資を強化しています。マイクロン・テクノロジーは先日、エンドマーケットの需要に応えるために、今後10年間で1,500億ドルをメモリーの製造と研究開発(R&D)に費やすことを発表しました。

一方、サムスンは、今後3年間で主要事業に総額2,050億ドルを投じる予定で、その中には非メモリーとメモリーチップの両方が含まれています。同じくメモリーメーカーのSKハイニックスも、今年初めに製造能力の拡大を計画していると発表しています。

このような追い風を受けて、アナリストが、ラムの今年度の売上は21%増、利益は前年比で27%近く増加すると予想しているのも不思議ではありません。

さらに、ラムの売上は今後5年間、年率16%以上のペースで増加すると予想されています。また、S&P500の平均株価がここ12ヶ月の利益の29倍であるのに対し、ラムの株価は22倍と魅力的なバリュエーションとなっていることも注目に値します。

これらのことから、ラムは最近の上昇を維持し、長期的にはさらに上昇する可能性があるため、現在購入すべき最高のハイテク株のひとつと言えます。

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