量子コンピュータのアップル登場

ハネウェル・インターナショナルとケンブリッジ・クォンタム・コンピューティングはまだ始まったばかりの量子コンピューティング事業を統合し、独立した会社を設立することになりました。

この合併は、ハネウェル(HON)の量子ハードウェアの専門知識と、非公開企業であるケンブリッジのソフトウェアおよびアルゴリズムを組み合わせたものです。アップル(AAPL)がハードウェア、オペレーティングシステム、ソフトウェアアプリケーションを製造していることになぞらえ、量子コンピュータ界のアップルが登場したと評されているようです。

新会社の社長に就任予定のハネウェルのトニー・ウットリー社長は「これは、量子コンピューティングの未来を牽引する変曲点となる会社である」と述べています。

ハネウェルによれば、量子コンピューティングは、スマートフォンのように、いつの日か年間1兆ドル規模の産業になる可能性があるそうです。

デジタルイノベーションと市場を破壊する技術に特化した調査・助言会社Futurumの創設者であるダニエル・ニューマン氏は、「今は、人々が量子の実用的な使用例を知りたがっている段階であり、投資家はこれが投資可能かどうかを知りたがっており、新会社の設立により、投資家への教育のプロセスが加速するだろう」と述べています。

新事業は、今後2~4年で年間10億ドルの売上を目標としています。ケンブリッジ社のCEOであり創業者でもあるイリヤス・カーン氏は、「数年後に10億ドルにとどまっていたらがっかりするだろう」と述べています。同氏は新会社のCEOに就任し、年内には新規株式公開を目指すかどうかを決定するとのことです。

新会社の名前はまだ決まっていませんが、早ければ2021年後半に商用製品を発売する予定です。最初に提供するのはウェブセキュリティで、ハッキングされないパスワードなどの製品を予定しています。さらにその先には、化学物質や医薬品の開発にも商業的な応用があるとのことです。

新会社は従業員約350名でスタートしますが、頭脳の面でも優れています。科学者は200名で、そのうち120名は博士号を取得しているそうです。

新会社は、ハネウェルから約3億ドルの資金提供を受けてスタートします。ハネウェルは、現金と技術を提供することで、新会社の約54%を所有することになります。

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