カナダの年金基金、投資戦略を再編:パランティア撤退、インテル、エヌビディアへシフト

カナダの公的年金投資委員会、PSPインベストメンツが米国株市場におけるその投資戦略の大幅な転換を発表しました。彼らはデータ分析大手のパランティア・テクノロジーズ(PLTR)から撤退し、一方で半導体メーカーのインテル(INTC)およびエヌビディア(NVDA)への投資を拡大しています。

パランティアからの撤退

モントリオールに本社を置くPSPインベストメンツは、連邦公務員、カナダ軍、カナダ騎馬警察、カナダ軍(予備軍)の公的年金制度を監督している世界最大級の年金基金ですが、6月末時点で保有していたパランティア株11万1432株をすべて売却しました。パランティア株は年初から9ヶ月で150%上昇し、第4四半期には11%上昇しているにもかかわらずです。S&P500指数の同期間中のパフォーマンスと比較しても、この成長は顕著です。

AT&T株の減少

さらに、PSPインベストメンツは通信大手のAT&T(T)のポジションも縮小しました。AT&T株は年初来低迷を続け、9ヵ月で18%の下落を記録。AT&Tの鉛シースケーブルに関連した鉛汚染問題が報じられたことも、株価に影響を及ぼした可能性があります。

インテルとエヌビディアへのシフト

一方で、PSPインベストメンツはインテルとエヌビディアへの注目を強めています。第3四半期にインテル株を840,614株買い増し、同社への投資を150万株に増やしました。また、128,491株のエヌビディア株を買い増し、656,780株に増やしています。

インテル株は年初から9ヶ月で35%上昇し、特に第4四半期のパフォーマンスが好調です。CEOのパトリック・ゲルシンガー氏による市場での積極的な株式買い戻し戦略が功を奏しています。

エヌビディア株は同期間で3倍近くの成長を遂げており、AI分野でのリーダーシップを確立しています。特に、次世代AI半導体の開発において、ライバル企業に先んじていると考えられています。

投資戦略の見直し

これらの動きは、PSPインベストメンツが新しい市場環境と技術の進歩に適応し、ポートフォリオを再編していることを示しています。この投資戦略の転換は、世界の株式市場における技術セクターの変化と進化を反映しており、他の投資家や市場参加者にとっても重要な指標となり得ます。PSPインベストメンツのような大手投資家の動向は、市場のトレンドと将来の方向性を示唆するものです。

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