マイクロソフト四半期決算:業績は予想を上回るもガイダンスが下回り株価は下落

マイクロソフト(MSFT)は7月25日、2023年4〜6月期決算を発表しました。売上高と利益は、ウォール街の予想を上回る結果となりましたが、株価は決算発表後の時間外取引で4%下落しました。これは、予想を下回る売上高ガイダンスを同社が発表したためで、主にPC事業の低迷を理由とするガイダンスの発表後、株価は大きく下落しました。

MSFT四半期決算のハイライト

マイクロソフトのアジュール・クラウド・コンピューティング事業は6月期に26%成長し、一部の強気派の期待を僅かに上回りました。この売上高の成長は、同社の3つの事業セグメントすべてで予想を上回りました。

同社の四半期売上高は、8%増の562億ドル、恒常為替レートベースでは10%増となり、ウォール街のコンセンサス予想555億ドルを上回りました。利益は1株当たり2.69ドルで、前年同期比21%増、コンセンサス予想の2.55ドルを上回りました。

売上総利益率は前年比2ポイント増の70%、営業利益率は4ポイント増の43%でした。

各事業部門の売上高パフォーマンス

マイクロソフトの3つの主要事業セグメントすべてで売上高ガイダンスの上限を上回りました。特にAzureを含むインテリジェント・クラウドの売上高は240億ドルで15%増、マイクロソフトのクラウド全体の売上高は303億ドルで、21%増、為替調整後では23%増でした。

Officeおよびその他のアプリケーションを含む「生産性・ビジネスプロセス」部門の売上高は183億ドルで、10%増加し、同社の予想範囲である170億ドル〜182億ドルを上回りました。

ウィンドウズ、Xbox、その他の消費者向け製品を含む「その他のパーソナル・コンピューティング」部門の売上高は139億ドルで、4%減少しましたが、予想範囲(133億5,000万ドル~137億5,000万ドル)を上回りました。

今後の見通し

エイミー・フッド最高財務責任者(CFO)は、事業セグメント別のガイダンスを発表しました。

インテリジェント・クラウドについては、売上高が15%〜16%増の233億ドル〜236億ドルで、コンセンサス予想の235億ドルからやや下のレンジの中間になると見ています。Azureは、恒常為替レートベースで25%〜26%の成長が見込まれ、そのうち2%は生成AIアプリケーションに関連するもので、コンセンサス予想を数ポイント上回っています。

「生産性・ビジネスプロセス」部門については、売上高が9%〜11%増の180億ドル〜183億ドルとなり、コンセンサス予想の181億ドルを少し上回るレンジの中間に位置すると見ています。

その他のパーソナル・コンピューティング」部門については、売上高は125億ドル〜129億ドルで、3%〜6%減少し、コンセンサス予想の132億ドルを大きく下回ると見ています。

ファクトセットによると、全体では売上高は538億ドル〜548億ドルとなり、コンセンサス予想の550億4,500万ドルを下回る数字となっています。

フッドCFOは電話会議で、同社はクラウドへの投資を加速しており、資本支出は年間を通じて四半期ごとに順次増加していくと述べています。また、2024年6月期通期の利益率は2023年6月期と同水準になる見込みだと述べ、為替が通期の成長率に約1ポイント上乗せされる見込みだとしています。

*過去記事 マイクロソフト MSFT

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