アファーム 予想を下回る決算で20%を超える暴落

アファーム・ホールディングス(AFRM)は2月10日の午後、マーケットが開かれている時間に誤って四半期決算の内容が明らかになるというアクシンデントに見舞われました。

それまで同社の株価は市場終了後に発表される決算を前に上昇していましたが、午後2時(米国東部時間)前に、取引件数やアクティブコンシューマー数の増加など、同社の最新四半期業績の一部を伝えるツイートが投稿されるというアクシデントが発生。

そのツイートはすぐに削除されましたが、目ざとい市場関係者は、そのツイートのスクリーンショットを撮影していました。その後株価は一時10%の上昇を記録しました。

こうした事態を受けて、アファームは午後2時48分(米国東部時間)に四半期決算を発表。アファームの会計年度第2四半期決算の「ごく一部」を「誤ってツイート」したことについて、「ヒューマンエラー」が原因であると説明しました。

しかし、全業績が発表された後、株価は33%も暴落しました。1株当たりの損失が予想以上に拡大し、第3四半期の売上見通しがウォールストリートの予想を下回ったことが明らかになったからです。結局、2月10日は21.42%減の58.68ドルで取引を終えています。

ブルームバーグがまとめた、ウォール街のアナリストによるコンセンサス予想と比較した、同社の2022年度第2四半期の業績は、1株当たりの損失は予想の37セントに対して実績は57セント。売上高は3億3,250万ドルの予想に対して実績は3億6,100万ドルでした。

第3四半期の売上見通しは、3億2,500万ドルから3億3,500万ドル。コンセンサス予想は3億3,480万ドルでした。

また、2022年度第2四半期の総商品販売量(以下「GMV」)は、115%増の45億ドル。

アクティブマーチャントが8,000社から168,000社に増加しました。

また、アクティブコンシューマーは150%増の1,120万人となり、2021年9月期と比較して250万人(29%)増加しました。

アファームの数字は、一見すると好調に見えます。GMV、アクティブマーチャント、アクティブコンシューマーはいずれも増加。財務面では、売上高が3億6,100万ドルと前年同期比で77%増加し、取引コストを差し引いた売上高はほぼ倍増しました。

しかし、アファームの報告書にはいくつかの問題点がありました。同社は、2021年暦年の最後の3ヵ月間の信用環境が正常に推移したことを理由に、貸倒引当金を4,000万ドル増額しました。また、純損失は1億6,000万ドル近くに拡大しました。

投資家は、アファームが発表した第3四半期および2022年度残りの期間のガイダンスにも納得していないようです。

同社は通期のGMVは145億8,000万ドルから147億8,000万ドル、売上高は12億9,000万ドルから13億1,000万ドルになるとしていますが、これでは、今年の残りの期間に成長を加速させることはできません。成長を求める投資家にとっては、理想的なニュースとは程遠いものでした。

株価は市場終了後の時間外でも下落を続け、10日の終値から7.29%減の54.4ドルで取引されています。

*過去記事はこちら アファーム AFRM

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