リヴィアン・オートモーティブ(RIVN)は1月26日、新たな節目を迎えました。ウォールストリートのアナリストから初めて大きな目標株価の引下げを受けたのです。目標値の引き下げは株に通常悪影響を与えるものですが、現在投資家は他のことに注目しているため、リヴィアンの株は引下げの影響を受けずに上昇しています。
26日、J.P. モルガンのアナリスト、ライアン・ブリンクマン氏は、他の高成長企業の株価が下落していることを指摘し、苦戦しているリヴィアンの目標価格を104ドルから84ドルに引き下げました。格付けは引き続き「ホールド」としています。
リヴィアンの株価は反応せず、逆に1.11%増の60.27ドルで取引を終えています。
26日の取引では、リビアンのイリノイ州の工場での生産台数が週に約200台に増加しているというブルームバーグの報道が注目されて株価が上がりました。
2022年に約40,000台を納入するというウォール街の予測を達成するためには、今年の生産台数は週平均約800台である必要があります。リヴィアンは、9月中旬から2021年末までの間に1,015台を生産し、920台を納入しました。
26日は上昇しましたが、リヴィアンの株価は年初から約41%下落しています。また、最近の高値である1株180ドルからは約66%の下落となっています。
ブリンクマン氏は、生産台数についてはあまり気にしていません。
「第4四半期のリヴィアンの生産台数の予想が若干低かったことは、評価には影響せず、通期の予想と全体的な見方は基本的に変わらない。目標株価の引き下げは、バリュエーションが高くなったことによるものだ」と同氏は書いています。
同氏が気にしているのは、他の成長株がこのところ大きく値を下げ、それとの比較でリヴィアンの株価が割高になっていることです。他の成長株、例えば、エヌビディア(NVDA)、ペロトン(PTON)といった銘柄は今年に入って大きく下落しており、そのため、今回の目標株価を引下げる判断をしたということです。
ブリンクマン氏の今回の引下げは前回から20%のカットで、これはリヴィアンがウォールストリートのアナリストから受ける最初の大きなカットです。
ゴールドマン・サックスのアナリスト、マーク・ディレイニー氏とバークレイズのアナリスト、ブライアン・ジョンソン氏も目標価格を変更しましたが、その調整額は数ドルにも及びませんでした。両氏ともに格付けは「ホールド」としています。
アナリストが初めてリヴィアンの評価を発表したとき、その内容は非常にポジティブなものでした。この株をカバーしているアナリストの約69%が「買い」と評価していました。
S&P 500の銘柄の平均的な買い評価比率は約58%ですが、テスラ(TSLA)をカバーしているアナリストのうち、株式を「買い」と評価しているのは約46%に過ぎません。
*過去記事はこちら リヴィアン RIVN