ネットフリックス 加入者数の伸び悩みで時間外で暴落

ストリーミングビデオ大手のネットフリックス(NFLX)が第4四半期の決算発表で期待外れの加入者数を発表し、第1四半期のガイダンスがウォール街の予想を下回ったことで、ネットフリックスの株価は1月20日の時間外取引で暴落しています。

1月20日の通常取引を前日比1.48%減の508.25ドルで終了した後、時間外では20.15%減の405.86ドルで取引されています。

第4四半期におけるネットフリックスの新規加入者数は828万人で、同社の予想である850万人を若干下回りましたが、ウォールストリートのコンセンサス予想である830万人とほぼ一致しています。ネットフリックスの全世界の加入者数は2億2,180万人となりました。

しかし、ネットフリックスの現在の第1四半期の予測は期待を大きく下回るものでした。アナリスト予想の570万件に対し、ネットフリックスは250万件の純増を見込んでいます。このことは、同社のビジネスが成熟しつつあるという懸念をさらに悪化させることになります。

ネットフリックスは、株主への手紙の中で、当四半期のガイダンスは、例えば「ブリジャートン家」の新シーズンが3月に予定されているなど、「よりバックエンドに重きを置いたコンテンツ群」を反映していると述べています。

また、ネットフリックスは、顧客獲得数の伸びが「コロナ前の水準まで回復していない」とし、「これは、コロナのオーバーハングが続いていることや、ラテンアメリカを含む世界のいくつかの地域におけるマクロ経済的困難など、いくつかの要因によるものと考えられます」と述べています。

「不確実性と競争が激化する世界においても、ストリーミングが世界中のリニアエンターテインメントに取って代わる中、当社の長期的な成長見通しについては楽観的です」と同社は述べ「当社は、会員の皆様に喜んでいただき、余暇時間における当社のシェアを拡大し、この移行をリードできるよう、ネットフリックスを継続的に改善しています」としています。

ネットフリックスの発表によると、会員1人当たりの平均収入は、前年同期比7%増で、9月期より2ポイント改善しました。営業利益率は8%で、前年同期比で6ポイント低下しましたが、「コンテンツへの支出が予想よりも若干少なかった」ことから、会社予想の6.5%を若干上回りました。

ネットフリックスは、当四半期に自社株の買い戻しを行わず、以前発表したロアルド・ダールのストーリーポートフォリオの買収に現金を使用したと述べています。

同社の第4四半期の売上高は、16%増の77億ドルで、会社予想の77億ドルとほぼ一致しています。利益は1株当たり1.33セントで、アナリストの予想である83セントを大きく上回りました。このアウトパフォームは、同社のユーロ建ての負債に関連した未実現利益が主な要因です。

ネットフリックスの第1四半期の売上高は、10.3%増の79億ドルとなる見込みですが、82億ドルという市場のコンセンサス予想には遠く及びません。

ネットフリックスの株価はここ数カ月低迷しており、1月20日の終値時点では、10月に第3四半期の業績を発表して以来、約20%の下落となっています。また、2020年末からは約6%の下落となっています。

ズーム・ビデオ(ZM)、ペロトン・インタラクティブ(PTON)、チェグ(CHGG)など、パンデミック時に急騰した他のハイテク銘柄とともに、株価は下落しています。ネットフリックスの第4四半期の業績は、長期的な見通しに対する懸念をさらに高めることになると思われます。

ネットフリックスは、11月にAndroidおよびiOSデバイス上でモバイルゲームの提供を開始し、現在のスレートは最大で10ゲームであると報告しています。

「ネットフリックスは、11月にAndroidおよびiOS端末向けにモバイルゲームの提供を開始しました。2022年には、カジュアルゲームとコアゲームの両方のジャンルでゲームのポートフォリオを拡大し、会員の皆様が最も楽しんでいるものを知るために、幅広い種類のゲームをプログラムしていきます」と述べています。

先週、ネットフリックスは、米国とカナダの両方で、定額制の料金を引き上げました。米国では、HD画質のビデオと2台のデバイスへの同時配信機能を含むスタンダードサービスの月額料金が、従来の13.99ドルから15.49ドルに変更されました。

ベーシックサービスは、従来の8.99ドルから9.99ドルになりました。最大4つの同時ストリームを可能にするプレミアムサービスは、17.99ドルから19.99ドルに跳ね上がります。また、同社は最近、需要を喚起するためにインドで値下げを行いました。

同社は株主総会で、「競合他社との競争が当社の限界的な成長に影響を与えている可能性がある」と述べていますが、これらの新しいストリーミングサービスが開始されたすべての国や地域で成長を続けています。

*過去記事はこちら ネットフリックス NFLX

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