マイクロソフト クラウド・ソフトウェアやサービスの躍進で3兆ドル企業へ

マイクロソフト(MSFT)の株価は過去1年間、素晴らしいパフォーマンスを見せて来ました。2021年1月初旬から約50%上昇し、アップル(AAPL)、アマゾン(AMZN)、メタ・プラットフォームズ(FA)などのビッグテック業界の同業他社の上昇を上回っています。

しかし、2022年に入り、株価は低迷しています。1月12日の終値は318ドルとなり、これは、ファクトセットのデータに記録されている数十人のアナリストの予想から算出された平均目標価格372ドルを大きく下回っています。

マイクロソフトは、ブローカー兼投資銀行ウェドブッシュのアナリストで、幅広いセクターに強気の見方をしているダン・アイブズ氏が2022年のハイテク株として好んでいる銘柄の一つです。ウェドブッシュは、マイクロソフトの目標価格を375ドル、レーティングをアウトパフォームとしています。

アイブズ氏は、来年以降、マイクロソフト社の株価は時価総額3兆ドルの節目に向かっていると見ていますが、これは、今年初めに時価総額3兆ドルに到達したアップル以外には見られない水準です。

コロナの大流行は、企業全体の大規模なデジタル変革を加速させ、クラウド・ソフトウェアやサービスの売上を押し上げています。マイクロソフトとそのクラウドコンピューティングサービスであるAzureは、その大きな恩恵を受けており、今後もその傾向は続くと見られます。

アイブズ氏は、マイクロソフトの12月の四半期報告書では、Azureがますます好調になっていると述べています。ウェドブッシュでは、同社の「変革をもたらす」大規模なクラウド案件は50%以上増加しており、今年もその勢いがあると考えています。

「マルチプル/バリュエーションの圧縮とFRBの引き締めを背景にしているにもかかわらず、市場が根本的な成長ストーリーをまだ過小評価しているため、マイクロソフトの株価は今後6~9カ月間にわたって上昇し続けると考えている」とアイブズ氏は述べ、「当社は、マイクロソフトが今後12ヶ月間で時価総額3兆ドルに到達すると考えている」としています。

マイクロソフトの強さは、ソフトウェア業界全体に圧力がかかっているという見方がある中でのことです。スイスの銀行UBSのアナリストは今月のレポートで、セールスフォース(CRM)やアドビ(ADBE)の株価を引き下げるなど、ソフトウェア部門全体の見通しを引き下げたにもかかわらず、マイクロソフトに強気の姿勢を崩さないでいます。

UBSは、過去18ヶ月間のソフトウェア需要は、多くの投資家が考えているよりも、パンデミックの動向に引っ張られている可能性があると考えています。そのため、一部の企業や株主にとっては、今後の決算期に支出の伸びがより緩やかになる可能性があり、本当にショックを受けることになります。

しかし、カール・キーステッド氏率いるUBSのアナリストは、「AWS、Microsoft Azure、Google Cloudへの移行活動は衰えていない」と見ており、また、「この傾向は、マイクロソフトだけでなく、スノーフレーク(SNOW)やデータドック(DDOG)など、間接的に恩恵を受けている企業への信頼を支えている」と分析しています。

アイブズ氏も同様の結論に達しています。「この在宅勤務サイクルの向こう側でクラウドの成長が緩やかになるというストリートの見方は、マイクロソフトが現場で見ている実態とは相反するものだと考えている」と同氏は述べています。

*過去記事はこちら マイクロソフト MSFT

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