米電気自動車(EV)新興メーカーのリヴィアン・オートモーティブは、11月1日、待望のIPOの条件を決めました。
目論見書によると、1億3,500万株を1株あたり57ドルから62ドルで提供。ナスダックに上場し、ティッカーはRIVNで取引する予定です。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙が11月1日に報じたところによると、リヴィアンはおよそ600億ドルの評価額を目指しています。
一株62ドルの場合、リヴィアンの評価額は534億ドルとなります。この数字は、同社が上場する前に投資家からの要求に基づいて変更される見込みだとCNBCは伝えています。
目論見書によると、アマゾン・ドット・コム(AMZN)、Tロウ・プライス・グループ(TROW)、Franklin Templeton、Capital Research Global Investors、D1 Capital Partners、Third Point、ブラックストーン・グループ(BX)、Soros Fund Managementが、50億ドル相当の株式購入に関心を示しているとのことです。
534億ドルというリヴィアンの時価総額は、524億ドルの評価額で11月1日の取引を終了したホンダ(HMCとほぼ同じです。リヴィアンの投資家であるフォード(F)の評価額は714億ドルとなっています。
リヴィアンのIPOは、11月9日(火)に価格が決定し、翌日に取引される予定であると、事情に詳しい人物が述べています。
リヴィアンは、ソーファイのオンライン・ブローカレージ・プラットフォームを通じて、個人投資家に0.05%というごく一部の株式を公開しています。
2009年に設立されたリヴィアンは、全電気自動車のピックアップトラックとSUVを製造しており、7,500人以上の従業員を擁しています。
カリフォルニア州アーバインにあるこの会社は、電気自動車のトップメーカーであるテスラ(TSLA)の重要なライバルの一つと考えられています。リヴィアンは、アマゾン向けに最大10万台の電動配送トラックを生産していると言われています。
9月に最初の生産車両であるR1Tの納入を開始し、「最小限の売上」を上げていると目論見書には記載されています。2019年の損失が4億2,600万ドルだったのに対し、12月31日に終了した年度の損失は10億ドルに拡大しました。6月30日に終了した6カ月間の損失は、2020年の同時期の損失が3億7700万ドルであったのに対し、9億9400万ドルと2倍以上に拡大しました。
リヴィアンは、2019年以降、105億ドルの資金を調達しています。この中には、アマゾンのClimate Pledge Fundやフォード、さらに投資会社のD1 Capital PartnersやT. Rowe Price Associatesなどの投資家が主導した7月の25億ドルのラウンドが含まれています。
アマゾンはIPO後、議決権の17.3%という最大の持ち株を持つことになります。株価62ドルで100億ドルの価値があることになります。フォードは11.1%、持ち株の価値は64億ドルになります。