アップスタート 勢はまだまだ止まらない

アップスタート(UPST)がすごいことになっています。

昨日、8月17日は若干のマイナスでしたが、本日18日は、再び上昇。前日比9.56%増の219.32ドル(米国東部夏時間12:21PM)と大幅に値を上げています。

この上昇にはどうやら3つの理由があるようです。

一つ目は、第2四半期の売上がアナリストの予想を大幅に裏切る高いものだったこと

二つ目は、急速に売上を増やしているだけでなく、それに伴って利益をすでに出していること

三つ目は、ここからさらに成長する余地が大きいこと

期待以上の成果

アップスタートは、2020年9月時点では10社しかなかった銀行パートナーを、現在では25社に増やしています。第2四半期の取引額は28億ドルで、前年同期比62%増となっています。

2021年第2四半期は、上場して以来3回目の四半期となりますが、同社は発表のたびに予想を上回る実績あげています。

アナリストは第2四半期の収益を1億5,800万ドルと予想していましたが、実際の売上は1億9,400万ドルで、予想を23%上回りました。

経営陣は四半期決算発表のたびに2021年通期の見通しを修正しており、5億ドル→6億ドル→7億5,000万ドルと上方修正が続いています。

このような、いわゆる「ビート」は、売上が一貫して予想を上回る場合に複合的に発生し、株価の劇的な動きを引き起こすことがありますが、アップスタートに今起こっていることはまさにそれだと考えられます。

利益を伴う成長

投資家はアップスタートのような急成長している事業を見るとき、収益に注目するでしょうが、同社の収益面での業績も驚きを与えています。

アナリストは第2四半期の1株当たり利益を0.25ドルと予想していましたが、同社はそれを大きく上回り、実際の1株当たり利益(EPS)は予想を149%上回る0.62ドルとなり、アップスタートが予想をはるかに上回る利益を上げていることを示しています。

アップスタートのビジネスはソフトウェアプラットフォームなので、研究開発費や管理費以外の営業コストはかなり低くなっています。

アップスタートがより多くの銀行と提携すると、より多くのローンを実行することになり、収益は経費よりもますます速く成長する可能性があります。

同社の2021年第2四半期の純利益は3,700万ドルで、前四半期の純利益の3倍以上となりました。

売上は前四半期から60%しか増加していないにもかかわらずです。つまり、売上の増加が費用を上回ることで、収益の増加が加速し始めているのです。

これが長期的に続くと、アップスタートはキャッシュフローの生成がますますうまくいく可能性があります。

同社のバランスシートには現在6億1700万ドルの現金があり、2020年第2四半期の9500万ドルから大幅に増加しています。

これによりアップスタートは、成長のための投資や、将来的な買収を行うための、財務的に大きな柔軟性を有していることになります。

成長の余地

アップスタートはまだ始まったばかりです。現在の売上は、アップスタートが現在アドレス可能な市場と定義している7,140億ドルの個人および自動車ローンのオリジネーションの1%にも満たないものです。

アップスタートは、自動車小売業向けソフトウェアプロバイダーのプロディジーを買収した後、自動車ローンへの拡大を続けています。

アップスタートは現在、47州で自動車ローンの借り換えを行うことができ、アップスタートの銀行パートナーのうち5社が自動車ローンの借り換えに合意しています。

プロディジーを通じた同社のディーラーのフットプリントは第2四半期に増加し、第1四半期から24%、前年同期比では100%以上増加しました。

この事業は急速に現金を積み上げており、その強力な事業の勢いは、今後の四半期の継続的な業績の発展をもたらすものと見られています。

さらに期待は膨らみます。

アップスタートは、米国内の個人ローンや自動車ローンを扱うわずか25の金融機関と提携してここまで成長しましたが、アップスタートがさらに多くの銀行と提携したらどうなるのか。

学生ローンや住宅ローンといった新しい商品カテゴリーへ参入した場合は。

米国の消費者金融市場だけでも4兆ドル以上の規模がありますが、さらにターゲットを広げて世界市場に進出した場合は。

などなど、アップスタートの将来への夢は広がるばかりです。

あと上記の理由以外に8月16日に転換社債型新株予約権付社債の発行により5億7,500万ドルの新規資金を調達すると発表したことも18日の高騰の理由として考えられます。

同社はこの社債を発行し、負債に対して0.25%というわずかな金利を支払うことで、非常に有利な資本コストを実現しています。この社債は2026年に満期を迎え、1株あたり285.26ドルの価格で株式に転換されます。

今回の社債発行により、現在の株主が希薄化する可能性がありますが、それは株価が現在の価格から30%近く上昇したときになります。

それまでの間、アップスタートは、人工知能を搭載した融資プラットフォームを構築するための大量の資金をほとんど何もせずに得たことになります。投資家がこの動きを称賛している理由を理解するのは難しいことではありません。

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