エヌビディア 暗号資産がらみで警鐘

ニュー・ストリート・リサーチのアナリスト、ピエール・フェラグ氏が、今年初めに中国政府が大規模な暗号資産マイニング事業を抑制する動きを見せて以来、中国市場には、かつてイーサリアムの生産に使用されていたエヌビディア(NVDA)製の安価な中古グラフィックカードが溢れていると、7月22日付けのメモに書いています。

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市場が飽和状態になり、マイニング活動が全体的に減少していることから、同アナリストはエヌビディア株について投資家に注意を促しました。

同氏によると、暗号資産の活動が大きく急激に減速し、エヌビディアの強力なチップが供給過剰になると、同社の売上が減少する可能性があるとのこと。

暗号資産は最近の四半期では、同社のビジネスにおいてますます重要な役割を果たしています。フェラグ氏の調査によると、第1四半期の暗号資産関連の売上は5億ドルから10億ドルに達していた可能性があり、57億ドルの売上全体のおよそ10%から20%に相当します。

コレット・クレスCFOは最近、第1四半期には、エヌビディアが設計した暗号資産専用チップから約1億5,000万ドルの売上を得たと述べています。

エヌビディアのグラフィックチップはもともとビデオゲーム用のものでしたが、需要の急増でゲーマーが手に入れることができなくなったため、同社は暗号資産専用のものを製造した経緯があります。

クレスCFOは、第2四半期の暗号マイニングチップの売上を4億ドルと予測していますが、全体の売上のうちどれだけが暗号マイニングに結びついているかは明らかになっていません。

マイナーは引き続き同社の通常のグラフィックプロセッサを使用していますが、エヌビディアはそれらのカードのマイニング能力を低下させています。

エヌビディアは、自社のチップがマイニングに使われている数とビデオゲームに使われている数を正確に把握する方法を持っていない、とクレスCFOは述べています。

フェラグ氏の懸念は過去の再現になるような事態です。2018年、ビットコインやイーサリアムを含む暗号資産の価格が暴落し、エヌビディアに大きな影響を与えました。

同社のカードを大量に購入していたマイナーが、価格の下落により、中古機器市場にカードを放出。エヌビディアの売上は4四半期連続で打撃を受け、最大で31%もの減収となりました。

フェラグ氏は、2018年後半に株価が50%以上も暴落したことを指摘しています。現在の状況を似ているとしながらも、いつ株価が下がるかはわからないと述べています。

エヌビディアのファンダメンタルズは依然として強いとフェラグ氏は述べていますが、投資家には株価を買うためにプルバックを待つよう促しました。

同氏はエヌビディアを「ニュートラル」と評価し、目標株価を143ドルとしています。これは現在の株価195.94ドルから27%の下落する可能性があることを示唆しています。

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