ABBに株価50%上昇の可能性とゴールドマンが推奨

スイスに拠点を置く重電の名門、ABB(ABB)がウォール街の人気を集めています。

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7月8日、ゴールドマン・サックスのアナリスト、ダニエラ・コスタ氏は、今ではオートメーション、ロボット、電化製品を主力としているABBの株式を、ゴールドマンが最有望とみなす銘柄のために用意された同社のヨーロッパ・コンヴィクション・リスト(conviction list)に載せました。

コスタ氏はレポートの中で、「ABBは自助努力や有機的な機会については評価されていない」と書いています。

自助努力とは、経済全体の動向にかかわらず、企業が収益を上げるためにできることをウォール街ではこう呼びます。ABBの場合、コスタ氏は、不採算部門を立て直したり、平均以下の成長しかしていない事業を売却したりすることで、利益率を最大5%高めることができると考えています。利益率の向上は、より速い収益成長につながります。

ABBは、予想を上回る成長にもかかわらず、同氏がカバーする他の銘柄に比べて割安な2022年の1株当たり予想利益の約21倍で取引されているそうです。

ABBは、ターボチャージャー、電力変換、機械的動力伝達の3つの事業を分離・売却する計画を発表しています。また、EV充電事業の上場も計画しています。これらのイベントは、ABBの株式の価値を引き出す可能性があると同氏は見ています。

ABBを「部品の総和」(保有している事業とスピンオフされる事業のすべてを個別に評価すること)で見ると、35ドル近辺の現在の株価から50%の上昇の余地があると同氏は考えています。

ABBを評価しているのはコスタ氏だけではありません。

7月2日、ケプラー・シュブルーのアナリストであるウィリアム・マッキー氏は、ABBを「ホールド」から「買い」に格上げし、目標株価を1株40ドル程度としました。

7月6日には、ドイツ銀行のアナリストであるGael de-Bray氏が、ABBを「売り」から「ホールド」にアップグレードしました。目標価格は29ドルから32ドル程度に引き上げたものの、現在の株価を下回っています。

ただ、こうした高い評価が多くのアナリストに広がっているわけではありません。
現在、この銘柄を担当しているアナリストのうち、約40%が「買い」と評価し、15%が「売り」と評価しています。S&P500銘柄の平均買い評価比率は約55%、平均売り評価比率は約7%です。
1ヶ月前のABBの評価では「買い」が36%、「売り」が17%でした。

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