今週の米国株 注目5大ポイント 雇用統計・米中間選挙・AMD決算が焦点

今週最大の焦点は、11月6日(金)の米雇用統計です。非農業部門雇用者数は前月の2.9万人増から6.5万人増へ回復する予想で、FRBの金融政策見通しを左右する重要な発表となります。

さらに11月3日(火)には米中間選挙とAMD決算が重なります。今週は経済、政治、AI半導体の3つの材料を確認する必要があります。

なお、米国では11月1日(日)に夏時間が終了し、冬時間(標準時)に移行しました。ニューヨークなどの米東部時間はESTとなり、日本との時差は13時間から14時間に拡大しています。米国株の通常取引時間も日本時間の午後11時30分から翌午前6時までとなります。経済指標や決算発表の時間にもご注意ください。

今週の米国株で最も重要なポイント

  1. 米雇用統計:雇用者数6.5万人増予想とFRBの政策判断
  2. 米中間選挙:議会の勢力図が税制・規制・財政政策に与える影響
  3. AMD決算:AI向けGPUとデータセンター需要の実力
  4. アップル・パランティア決算:AI関連ビジネスの収益力を検証
  5. ISM景況指数と米国債発行計画:長期金利とナスダックへの影響

注目ポイント1 11月6日の米雇用統計、6.5万人増予想が最大の焦点

11月6日(金)、米東部標準時(EST)午前8時30分(日本時間午後10時30分)に10月の雇用統計が発表されます。

市場予想は以下のとおりです。

  • 非農業部門雇用者数:6.5万人増(前月2.9万人増)
  • 失業率:4.2%(前月4.2%)
  • 平均時給:前月比0.3%増(前月0.1%増)

FRBは10月28日のFOMCで政策金利を3.75〜4.00%に据え置きました。しかし、2人の委員が追加利上げを支持しており、インフレへの警戒は続いています。

雇用者数と賃金が予想以上に増えれば、金融引き締めが長期化するとの見方が強まり、米国債利回りの上昇につながる可能性があります。

一方、雇用が予想以上に弱ければ、利上げ懸念が後退しても景気減速への不安が高まる場合があります。

火曜日の求人件数(JOLTS)、水曜日のADP民間雇用統計も重要です。ADPの雇用者数は前月の9万人増に対し、7.5万人増が予想されています。

今週は雇用の強弱だけでなく、賃金の伸びと米10年国債利回りの反応を確認することが、ナスダックやAI関連株の方向性を判断する鍵になります。

注目ポイント2 11月3日の米中間選挙、議会の勢力図が市場に影響

11月3日(火)、米国で中間選挙が実施されます。

最大の焦点は、共和党と民主党のどちらが上下両院の主導権を握るかです。

選挙結果によって、2027年以降の税制、政府支出、財政協議、企業規制などの政策運営が変化する可能性があります。

特に注目したいのは、AI関連規制、半導体産業への支援、財政赤字への対応です。ただし、通商政策や半導体輸出規制には大統領権限も大きく関わるため、議会の勢力変化だけで政策が決まるわけではありません。

共和党が両院を維持する場合と、民主党が一方または両方を獲得する場合では、今後の法案成立や予算協議の進め方が異なります。

投資家が確認すべきなのは、選挙結果そのものに加え、翌4日以降のS&P 500、米国債利回り、ドル相場の反応です。

政治的な不透明感の後退が安心材料になるか、それとも財政政策への懸念が強まるかが焦点となります。

注目ポイント3 AMD決算、AI向けGPUとデータセンターの成長を検証

11月3日(火)の米国市場終了後、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が2026年第3四半期決算を発表します。

市場予想は売上高約130.8億ドル、調整後EPS1.94ドルです。

投資家が確認すべきなのは、この数字の達成だけではありません。

特に重要なのは、データセンター売上高、InstinctシリーズのAI向けGPU需要、EPYCプロセッサーの販売動向、粗利益率、次四半期の業績見通しです。

同じ3日には、AIデータセンター向けネットワーク機器を手がけるアリスタ・ネットワークス(ANET)も決算を発表します。4日(水)にはアーム(ARM)とクアルコム(QCOM)の決算が控えています。

これらの決算によって、AI需要がGPUだけでなく、サーバーCPU、ネットワーク、半導体設計技術にどこまで広がっているのかを確認できます。

エヌビディア(NVDA)、ブロードコム(AVGO)、マイクロン(MU)などへの波及も注目点です。

関連記事:AMD株12%超急落!インテル決算の悪影響はどこまで及ぶのか?11月3日決算が試金石

注目ポイント4 アップルとパランティア決算、AIの収益化が試される

11月2日(月)の米国市場終了後には、アップル(AAPL)とパランティア・テクノロジーズ(PLTR)が決算を発表します。

アップルの市場予想は売上高約1,134億ドル、EPS1.99ドルです。

注目点はiPhoneの販売動向、サービス事業の成長、メモリー価格上昇による利益率への影響、年末商戦に向けた業績見通しです。

AI機能が製品需要の拡大にどの程度貢献しているかも重要になります。

一方、パランティアの市場予想は売上高約21.8億ドル、調整後EPS約0.41ドルです。

同社では米国商業部門の売上高成長、AIプラットフォーム「AIP」の導入拡大、大型契約、今後の売上高見通しが焦点です。

アップルはAIを消費者向け製品に、パランティアは企業・政府向けソフトウエアに活用しています。

両社の決算は、AI技術が実際の売上高と利益に結びついているかを判断する材料となります。

注目ポイント5 ISM景況指数と米国債発行計画、長期金利の動きに注意

11月2日(月)には10月のISM製造業景況指数、4日(水)にはISM非製造業景況指数が発表されます。

市場予想は製造業が54.7(前月54.5)、非製造業が54.8(前月54.9)です。

いずれも景気拡大の目安となる50を上回る予想ですが、特に確認したいのは仕入価格指数と新規受注です。

景気が底堅く、価格上昇圧力も強い場合、FRBの金融引き締め継続を意識した金利上昇につながる可能性があります。

さらに4日には、米財務省が四半期の国債発行計画を公表します。

国債供給や買い戻し方針が市場予想と異なれば、米10年国債利回りが変動する可能性があります。

5日にはクリーブランド連銀のハマック総裁らの発言も予定されています。金融政策に関する姿勢に変化があるかを確認したいところです。

長期金利が上昇する場合、特に影響を受けやすいのが高PERのAI・半導体株です。原油価格やドル相場の急変にも注意が必要です。

今週の米国株で最も注目したいこと

今週は、米雇用統計がFRBの政策見通しをどう変えるかが最大の焦点です。

同時に、米中間選挙の結果が政策への不透明感をどう変化させるか、AMDなどの決算がAIインフラ需要の強さを裏付けるかにも注目です。

確認したいのは、金曜日の雇用者数と平均時給、火曜日の選挙結果とAMDのデータセンター事業、そして米10年国債利回りの動きです。

この3つを軸に、今週のS&P 500、ナスダック、AI・半導体株の反応を見極めていくことが重要です。

情報ソース:

※本記事は情報の提供を目的としており、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任で行ってください。

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