マイクロン決算を前に株価上昇 メモリー不足が利益を押し上げる可能性

メモリー半導体大手のマイクロン・テクノロジー(MU)は、過去1年で株価が500%以上上昇するなど、大きな注目を集めています。

バロンズが9月21日付の記事で紹介したシュティフェルの分析では、今後マイクロンの売上成長率は鈍化するものの、それが必ずしも悪材料ではないとしています。

理由は、需要が減速するのではなく、メモリー半導体の供給が需要に追いついていないためです。

関連記事:マイクロン株急騰の理由 AIデータセンター需要で決算が過去最高水準に

9月30日の決算に市場の関心

マイクロン株は9月21日の米国市場で、米国東部時間午後3時40分現在、3.21%高の1,048.51ドルとなっています。

市場の関心は、9月30日に発表予定の2026年度第4四半期決算に向かっています。

シュティフェルのアナリスト、ブライアン・チン氏は、決算や会社側の業績見通しが市場予想を上回る可能性があるとみています。ただし、これまでの数四半期と比べると、成長の勢いは徐々に落ち着くと予想しています。

売上成長率は22%から11%へ

シュティフェルは、マイクロンの2026年度第4四半期売上高を507億8,000万ドルと予想しています。

これは前四半期比22%増に相当します。

一方、その次の四半期では、前四半期比の売上成長率が11%程度まで低下すると予想しています。

数字だけを見ると成長鈍化に映りますが、その背景には供給制約があります。需要が弱いからではなく、販売できるメモリーを十分に確保できないことが売上高の伸びを抑える可能性があります。

関連記事:マイクロン株の本当の論点 短期調整より重要なメモリ供給不足の行方

DRAMは需要に供給が追いつかない

シュティフェルは、2027年のDRAM出荷量の伸び率を15〜20%程度と予想しています。

一方、需要と供給の差を埋めるためには、出荷量を40〜50%程度増加させる必要があるとみています。

つまり、実際の供給増加だけでは需要を満たせない可能性があります。

こうした供給不足はメモリー価格を高水準に維持しやすくし、マイクロンの利益率を支える要因になります。

数量より価格と利益率が重要に

DRAMやNANDなどのメモリー市場では、供給過剰になると価格が下落し、メーカーの利益率も悪化します。

現在はその反対で、AIサーバーやデータセンター向けの需要が拡大する一方、生産能力の増加には限界があります。

そのため、今後のマイクロンを見る際には、出荷量の伸びだけでなく、メモリー価格と利益率がどこまで高水準を維持できるかが重要になります。

シュティフェルは、現在の高価格・高利益率の環境が今後12〜18カ月以上続く可能性があるとみています。

関連記事:AIブームの裏側で進む「メモリ争奪戦」 勝者と敗者を分ける企業の価格支配力

シュティフェルは目標株価1,500ドルを維持

シュティフェルはマイクロンに対する「買い」評価と、目標株価1,500ドルを維持しています。

マイクロン株は過去1年で500%以上上昇していますが、シュティフェルは、メモリー需要の構造的な成長や供給制約による価格上昇効果が、現在の株価にまだ十分織り込まれていないと判断しています。

供給不足が一時的なものではなく、長期契約などを通じて収益の安定性につながるかも重要なポイントです。

関連記事:マイクロン株急騰の先にある本命材料 長期供給契約が示す脱シクリカル戦略

9月30日の決算で注目したいポイント

9月30日の決算では、売上高や利益が市場予想を上回るかだけでなく、DRAM価格、出荷量、供給能力、利益率について会社側がどのような見通しを示すかが重要です。

特に注目したいのは、売上成長率が低下しても、高い販売価格と利益率を維持できるかどうかです。

まとめ

マイクロンの売上成長率は、今後鈍化する可能性があります。

しかし、今回バロンズが紹介したシュティフェルの分析では、その主因は需要減速ではなく供給不足にあります。

2027年のDRAM出荷量は15〜20%程度の増加が予想されていますが、需要を満たすには40〜50%程度の増加が必要とされています。

この需給ギャップが続けば、メモリー価格と利益率が高水準を維持し、マイクロンの業績を支える可能性があります。

9月30日の決算では、成長率そのものよりも、メモリー価格と利益率の持続性が大きな注目点になります。

情報ソース: Barron’s: “Micron’s Growth Is Set to Slow. Why That’s Good News for the Stock.” (By Adam Clark, Sept. 21, 2026)

※本記事は情報の提供を目的としており、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任で行ってください。

🎧この記事は音声でもお楽しみいただけます。AIホストによる会話形式で、わかりやすく、さらに深く解説しています。ぜひご活用ください👇

最新情報をチェックしよう!
>

幸せな生活作りのための米国株投資。
老後資産形成のための試行錯誤の日々を報告していきます。
皆様の参考になれば幸いです。

CTR IMG