エヌビディアは歴史的安値?PER24倍の衝撃とプロが注目する「鉄壁の10銘柄」

AI関連銘柄の株価変動が激しい中、「今の株価は高すぎるのではないか」「バブル崩壊に巻き込まれたくない」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

2025年12月6日付のマーケットウォッチの記事によると、米金融大手シティグループが、現在の市場環境において非常に興味深い投資リストを発表しています。

今回は、この記事で報じられたデータを基に、単なる「AIブーム」に乗るだけではない、GARP(Growth at a Reasonable Price:成長性を加味した割安株)という視点から、これら銘柄の将来性を分析してみたいと思います。

1. なぜ今「GARP」なのか?

シティグループの推計によると、S&P500の時価総額の約半分をすでにAI関連株が占めており、AIによる収益は2030年まで年率80%以上で成長し続けると予測されています。AIの成長ストーリー自体はまだ終わっていないということです。

しかし、どんな優良企業でも「高値掴み」は避けたいものです。そこで注目されるのが、成長率に対して株価が適正かどうかを見極めるGARP戦略です。シティグループが「Thematic 30」リストから選定した以下の10銘柄は、この戦略に合致する「AI時代の堅実な選択肢」と言えるかもしれません。

シティグループが選定したGARP 10銘柄

  • アマゾン・ドット・コム(AMZN)
  • エヌビディア(NVDA)
  • メタ・プラットフォームズ(META)
  • ウーバー・テクノロジーズ(UBER)
  • ドアダッシュ(DASH)
  • ゴーダディ(GDDY)
  • メープルベア(CART) ※インスタカート
  • ピンタレスト(PINS)
  • イートン(ETN)
  • ネクステラ・エナジー(NEE)

2. エヌビディアは「歴史的な割安水準」にあるという事実

今回のリストで最も注目すべきは、やはりエヌビディアのバリュエーションです。

記事内のLSEGデータによると、エヌビディアの予想PERは24.4倍です。AIの代名詞とも言えるこの銘柄が、S&P500の平均的な銘柄とそう変わらない水準で取引されていることには驚きがあります。

さらに、成長性を加味したPEGレシオ(PER÷成長率)は1.0倍ジャストです。一般的にPEGレシオは1倍以下が割安、1倍近辺はフェアバリューとされます。つまり、年率28.6%という高い予想EPS成長率を考慮すれば、現在の株価は決して「バブル」ではなく、成長に見合った適正価格であると分析できます。

バンク・オブ・アメリカのアナリスト、ヴィヴェック・アーリヤ氏の指摘も興味深いです。過去、エヌビディアのPERがこの水準まで下がった際、その後の3〜6ヶ月で歴史的な中央値である37倍付近まで反発する傾向があったとのことです。もし過去のパターン通りになれば、現在の24.4倍という水準は、2026年に向けた絶好のエントリーポイントになる可能性があります。

3. 「ロボット配送」が変えるプラットフォーマーの利益構造

次に注目したいのが、ウーバー・テクノロジーズとドアダッシュです。

一見するとドアダッシュの予想PER69.1倍は割高に見えます。しかし、PEGレシオで見ると1.0倍と、成長率に見合った水準であることがわかります。

ここでの鍵は「AIによるコスト構造の変革」です。レイモンド・ジェームズのアナリスト、ジョシュ・ベック氏が指摘するように、多くの市場参加者は現在の成長率を「現状の延長線上」でしか見ていない可能性があります。しかし、AIを活用したロボット配送やドローン配送が本格化すれば、人件費という最大のコストが劇的に削減されます。

ウォール街のコンセンサス予想には、この「ロボット化による利益率の爆発的な改善」がまだ十分に織り込まれていない可能性が高く、ここにサプライズの余地が残されています。

4. AIを物理的に支える「電力」という成長株

最後に、ネクステラ・エナジーやイートンといったインフラ・エネルギー関連です。

AIデータセンターの稼働には膨大な電力が必要です。ネクステラ・エナジーのPEGレシオは2.8倍と、テック企業に比べると割高に見えますが、エバコアISIのアナリストが指摘するように、同社は発電から蓄電までの「フルセット」のソリューションを持っています。

AI需要が「電力需要」に直結する以上、これらはテック株のような派手さはなくとも、長期的に安定した成長が約束された「AIインフラ株」として、ポートフォリオの守りを固める重要な役割を果たすと考えられます。

結論

記事のデータを分析すると、現在の市場は「AIバブル」というよりも、「実力のある企業が、適正あるいは割安な評価に落ち着いている局面」であると言えそうです。

特にエヌビディアのPEG1.0倍や、アマゾンの予想PER28倍台という数字は、長期投資家にとっては冷静に買いを検討できる水準です。過度なリスクを避けつつ、AIというメガトレンドの恩恵を受け続けたい場合、これらGARP銘柄への分散投資は非常に理にかなった戦略となります。


情報ソース

  • MarketWatch: “These 10 fast-growing AI stocks may offer the best bang for your buck” by Christine Ji (Published: Dec. 6, 2025 at 9:00 a.m. ET)

※本記事は情報の提供を目的としており、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任で行ってください。

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