AIバブル懸念に冷静な声、BofAの「懐疑こそ健全」の論理

  • 2025年11月11日
  • 2025年11月11日
  • BS余話

2025年11月に入り、エヌビディア(NVDA)をはじめとするAI関連のハイテク株が乱高下し、調整局面を迎えているとの見方が出ています。「AIバブルも終わりか」といった不安の声も聞かれますが、こうした市場の「懐疑論」を異なる角度から分析する見方が出ています。

米投資情報誌バロンズが報じた、バンク・オブ・アメリカ(BofA)のアナリスト、ヴィヴェック・アリア氏の分析がその一つです。

同氏は、AI投資に対する現在の懐疑的な見方こそが、市場の過熱を防ぐ健全な要素になっていると指摘しています。

「AI関連の設備投資に対する広範な懐疑論は理解できるが、それはおそらく『逆張りのプラス要因(contrarian positive)』であり、過度な混雑(overcrowding)を最小限に抑えるのに役立っている」

(出典:2025年11月10日付 バロンズ紙 “AI Skepticism Could Be a ‘Contrarian’ Positive for Tech Stocks” / 筆者: Martin Baccardax)

つまり、アリア氏の分析によれば、全員が熱狂して「バブル」化するよりも、懐疑的な見方が存在し続けるほうが、市場が過熱して一気に崩壊するリスクを減らせるというわけです。

また、同氏は先週のハイテク株下落の要因について、AIへの懸念が主因ではなく、政府機関閉鎖の懸念や雇用統計の弱さといった「修正可能なマクロ要因」によるものだと分析しています。

注目すべきは、AI支出の多くが、すでに高い収益を上げているハイパースケーラー(巨大IT企業)による「ミッションクリティカル(事業上不可欠)」なインフラ投資であるという点です。これは一時的なブームではなく、事業防衛的な意味合いが強いとBofAは見ています。

この流れで恩恵を受ける中核企業として、BofAはエヌビディアを最重要銘柄の一つに挙げています。ウェドブッシュ証券のダン・アイブス氏も同様に強気な見方を示しており、11月19日に発表が予定されるエヌビディアの第3四半期決算が、年末のテック株相場全体の試金石となりそうです。

市場コンセンサス予測では、エヌビディアの第3四半期決算は売上541億ドル(前年同期比55%増)、1株当たり利益1.13ドルと、引き続き高い成長が見込まれています。

短期的な株価のノイズに惑わされず、こうした専門家の分析を参考に、AI投資の長期的な構造を見極める必要がありそうです。

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