ブロードコム×アップル:AIチップ分野の提携が株価を押し上げた理由

ブロードコム(AVGO)の株価は、人工知能(AI)チップ分野でアップル(AAPL)と提携するという報道を受け、12月11日の米国株式で大きく上昇しました。この動きは、これまでエヌビディア(NVDA)が主導してきた分野におけるブロードコムの競争力を強化し、アップルとの関係をさらに深化させる可能性があります。

ブロードコムの11日の終値は6.63%高の183.2ドルでした。

テクノロジー大手2社による提携

The Informationは11日、アップルはAI向けの初のサーバーチップを開発しており、ブロードコムとネットワーク技術分野で協力していると報じました。

この提携の詳細は明らかにされていませんが、アップルの20億台以上のデバイスという膨大なインストールベースと、最近発表されたAI技術「Apple Intelligence」によって、アップルがAI分野で主要なプレイヤーとなる可能性があります。この提携はブロードコムにとっても大きな成長の機会となり得ます。

また、アップルはブロードコムの最大の顧客であり、2023年度および2022年度には売上の20%を占めていました。特に、ネットワークチップに強みを持つブロードコムにとって、AI分野でアップルとの提携が進展することは自然な流れといえます。

ブロードコムの次の成長戦略

このニュースは、ブロードコムの第4四半期の決算報告が発表される12日の前日に発表されたことも注目を集めました。同社の売上報告では、仮想化ソフトウェア企業VMwareの買収が貢献し、売上および利益の大幅な成長が期待されています。

アナリストの予測では、同四半期の売上が前年比51.2%増の141億ドル、1株当たりの調整後利益が1.11ドルから1.39ドルに増加すると見込まれています。

さらに、ブロードコムは以前に2024年度のAI関連売上を120億ドルと見込んでいると発表しています。この数字がどのように現実の業績に反映されるか、投資家の注目が集まっています。

まとめ

今回のアップルとの提携に関する報道は、ブロードコムがAI分野でさらなる成長を遂げるきっかけとなる可能性があります。エヌビディアが主導してきたAI技術の市場において、ブロードコムが新たな役割を果たすことで、同社の競争力が大幅に向上することが期待されています。また、VMwareの買収やAI関連売上の見通しといった材料も加わり、ブロードコムの将来への期待感が高まっています。

*過去記事 ブロードコム AVGO

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