UBSの最新評価:テックビッグ6、魅力減少の背後にある経済循環とは?

4月22日、UBSの米国株チーフ・ストラテジスト、ジョナサン・ゴルブ氏は、ハイテク株のビッグ6と呼ばれるグループ、アップル(AAPL)、アマゾン(AMZN)、アルファベット(GOOGL)、メタ・プラットフォームズ(META)、マイクロソフト(MSFT)、エヌビディア(NVDA) の格付けを「オーバーウェイト」から「ニュートラル」に格下げしました。

注意すべき点は、同氏がこの6銘柄を個別に直接カバーしているわけではなく、あくまでグループとして判断していることです。

このグループは2023年1月の安値から今月初めのピークまで、グループとして117%上昇したあと、8%下落していると同氏は指摘しています。

これらの銘柄の急騰を「アニマルスピリッツとAIの影響」と評する市場の声に対して、実際には企業収益の勢いが主要な動因であったと同氏は指摘しています。そして今、その勢いは崩れつつあり、ビッグ6の1株当たり利益の伸びは、今後1年間で42%から16%に低下すると予想されている、と同氏は主張しています。

ゴルブ氏は、今回の格下げの理由を「バリュエーションの拡大やAIへの疑念ではなく、厳しい競争環境と循環的な要因」にあると説明しています。

ゴルブ氏によれば、コロナの大流行が始まって以来、大型ハイテク企業には4つの異なる循環の波が押し寄せているそうです。第1の波では、パソコンやオンラインショッピングの需要増に加え、ソーシャルメディアやゲームの成長によって収益が拡大しました。企業は需要に対応するため、インフラに多額の投資を行いました。

その後、経済が再開し、コロナ時代の需要急増が鈍化すると、この傾向は逆転しました。第3段階では、比較が容易な状況の中で業績はV字回復を遂げました。そして今、第4段階が到来し、収益は急上昇の後に減速していると同氏は指摘しています。

「AI、クラウド・コンピューティング、ビットコイン・マイニングがハイテク企業の収益に与える影響を無視することを意図しているわけではない」としつつも、「利益サイクルの周期性とそれがパンデミックを起源とすることに焦点を当てるべき時が来ているのかもしれない」とゴルブ氏は今回の判断に至った理由を詳述しています。

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