AMDが描く未来:2024年以降の成長戦略と市場の可能性

  • 2024年2月5日
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アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の2023年第4四半期および通年決算が大きな話題となっています。この記事では、AMDが2024年までその勢いを維持できるかどうかに関して、重要なポイントをいくつか掘り下げてみます。

2023年第4四半期の成績:AMDの強固な成長

2022年と比較して、AMDにとって厳しかった一年を乗り越え、2023年第4四半期は売上高が10%増、売上総利益も10%増加し、利益率は横ばいを保ちつつ、営業利益は12%増の14億ドルを超える成績を収めました。特に注目すべきは、データセンター・グループの売上高が38%増、営業利益が50%増という驚異的な成長を遂げた点です。また、コンシューマー向けデスクトップおよびノートパソコン用チップを扱うクライアント部門も、売上高が62%増、営業利益が136%増となりました。

データセンター事業の躍進

AMDのデータセンター事業が、実質的に初めて売上の最大構成要素となったことは、同社にとって画期的な出来事です。リサ・スーCEOによると、データセンター向けAIアクセラレーター「MI300」ファミリーの売上予測は、20億ドルから35億ドルへと大幅に引き上げられました。これは、製品検証が順調に進み、需要が増加していることに基づくものです。

2024年以降の展望

AMDは、2027年までにAIアクセラレーターの市場規模が4000億ドルに達すると予測しています。もしAMDがこの市場のわずか5%を獲得できたとすれば、データセンター・グループの売上高は200億ドルに達することになり、2024年から大きく成長することになります。

AMD対エヌビディア:競争の行方

投資家は、AMDがエヌビディア(NVDA)や半導体業界の新興企業チップスタートアップの台頭、クラウドサービス企業の製半導体の拡大に対抗し、これまでの成長と勢いを維持できるかどうか疑問に思っているかもしれません。しかし、スーCEOがAMDを実行機械に変え、マイクロソフトやレノボといった顧客との間でAMDのロードマップに自社の製品ラインと未来を委ねる信頼関係を築いた実績は注目に値します。

クライアント部門の先行き

クライアント部門では、先行きが不透明な面もありますが、AMDは高速なAIアクセラレーターを搭載したノートPC向けチップRyzen 8000シリーズを発表しました。さらに、AI性能を3倍向上させるStrixシリーズのチップを今年後半に発表する予定です。

まとめ

AMDの2023年第4四半期および通年の決算は、同社がテクノロジーと半導体産業において重要な地位を築いていることを示しています。2024年以降もその勢いを維持できるかどうかには不安要素もありますが、AMDの戦略と製品ラインナップは、市場での競争力を保持するための明確な方向性を示しています。

*過去記事はこちら  AMD

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