ノババックス（NVAX）は、ワクチンの開発を行うバイオテクノロジー企業であり、その名声をCOVID-19ワクチン、NVX-CoV2373の開発で得ています。
ノババックスは、ワクチンの開発を行うバイオテクノロジー企業である。広範な感染症を予防する革新的なワクチンの開発のために臨床試験に取り組んでいる。スウェーデンの完全子会社とともに、既に存在する、あるいは新たな感染症に対処するためのワクチン候補を製造する。自社の開発技術がヒト感染症に広く適用される可能性があると確信し、感染が起こりうるすべての年齢層を対象としたワクチン候補の開発を進めている。
出所：マネックス証券銘柄スカウター
昨年、ノババックスは、成人人口を対象とした同社のワクチンの大規模な2つの試験結果を発表しました。英国での試験では89.7%、米国・メキシコでの試験では90.4%のワクチン有効性（VE）が確認されました。今年初め、ノババックスは青少年を対象とした3つ目の試験の結果を発表し、80%のVEを示しました。つまり、NVX-CoV2373は、臨床試験で90%のVEを達成した数少ないワクチンのうちの1つということです。
ノババックスのCOVIDワクチンが非常に興味深いのは、メッセンジャーRNAではなく、タンパク質ベースである点です。mRNAワクチン技術に懸念を抱いてワクチン接種に抵抗していた人が、米国食品医薬品局（FDA）による緊急使用承認（EUA）の許可が下りれば、ノババックスのワクチン接種をより積極的に受けるようになる可能性は十分にあります。
FDAの諮問委員会は6月、1名の棄権者を除き、21対0で同社のワクチンをEUAに承認することに賛成しました。最終的に、FDAは先週、ノババックスのCOVIDワクチンにEUAを承認しています。
COVID-19感染症に対する成功もさることながら、NVX-CoV2373の開発は、ノババックスの薬剤プラットフォームの価値を実証しています。特に、インフルエンザとCOVID-19の組み合わせワクチンや、変異型COVID-19ワクチンなどの開発で、同社が急速にリーダーになれる可能性を示唆しています。
さらに、ノババックスは多額の現金を保有しています。同社は3月末時点で15億7000万ドルの現金および現金同等物を保有しており、2022年に40億ドルから50億ドルのCOVID-19ワクチンの販売注文を獲得すると予想されるため、この合計額はさらに増加すると思われます。同社の時価総額の大部分は現金に支えられており、ノババックスは投資先として非常にリスクが低い銘柄と言えます。
今年に入って株価が62％も下落して、現在、ウォール街の今年の予想利益の3倍以下で評価されるノババックスは、将来大きく伸びることが期待されている革新的な成長株の中のお買い得品と言えそうです。