【ASML決算詳報】受注額2.4兆円超え!AIインフラ構築の「爆発」は止まらない

  • 2026年1月28日
  • 2026年1月28日
  • BS余話

2026年1月28日に発表されたASMLホールディング(ASML)の2025年第4四半期(12月期)決算、および市場の反応は以下の通りです。

まず実績とガイダンスについてですが、第4四半期の受注額は131億6,000万ユーロ(約157億8,000万ドル)に達し、アナリスト予想の約2倍を記録しました。売上高は97億2,000万ユーロ、純利益は28億4,000万ユーロとなっています。また、ASMLは2026年の通期売上高を340億ユーロ〜390億ユーロと予測しており、前年の326億7,000万ユーロからさらなる成長を見込んでいます。

株価と市場の動向については、決算発表を受けてASMLの米国預託証券(ADR)はプレマーケットで6%上昇し、欧州市場では株価が6.13%上昇して1,292.20ユーロを付けました。同社の株価はこの12カ月間で104%以上上昇しており、過去最高値圏での推移が続いています。あわせて、2028年末までに最大120億ユーロの自社株買いを実施する計画や、2025年度の配当を前年比17%増の7.50ユーロとする案も発表されました。

1. 期待から現実のインフラ構築へ

今回の決算で最も注目すべき点は、市場予想を大幅に上回った受注額です。これはAIブームが単なる一時的な期待感にとどまらず、産業の基盤となるインフラ構築フェーズへと完全に移行したことを示しています。

ASMLの露光装置は1台あたり4億ドルを超えることもある極めて高価な製品です。これほどの規模の注文が積み上がる事実は、TSMC(TSM)のような主要顧客が、AI需要の持続性に強い確信を持ち、長期的な生産能力の拡大に踏み切っている証拠だと言えます。

2. 次世代機「High-NA EUV」による独占の深化

技術的な側面では、今期の売上高に2台分の高NA EUV(High-NA EUV)露光装置の収益が含まれたことが大きな意味を持ちます。これにより、次世代の最先端技術が研究段階を終え、実際の商用化・収益化のフェーズに入ったことが確認されました。

ASMLは最先端半導体製造に不可欠な露光装置市場をほぼ独占しています。既存のEUV装置から、より高単価なHigh-NAへの移行を成功させつつある状況は、同社が今後も高い利益率と圧倒的な市場支配力を維持し続ける強力な根拠となります。

3. リスクを凌駕する成長への自信と株主還元

ASMLが示した強気な2026年予測と大規模な自社株買い、そして増配の発表は、経営陣の将来に対する揺るぎない自信の表れだと言えます。

現在、中国向けの輸出制限といった国際的な政治リスクは継続しています。しかし、今回の決算数値とガイダンスは、AI関連の需要がそれらのマイナス要因を十分に相殺し、成長を牽引していることを明確に示しました。株主還元を強化する姿勢も、長期投資家にとって同社の成長ストーリーを補強する材料となっています。

結論:AI革命の心臓部としての不動の地位

結論として、今回の決算発表はASMLがAI革命の恩恵を最も直接的かつ長期的に享受できるポジションにあることを改めて証明しました。記録的な受注残高と次世代機への着実な移行、そして市場のポジティブな反応は、同社が半導体エコシステムの中心であり続けることを示唆しています。

装置の単価が高いために四半期ごとの業績には変動が生じやすいものの、AIを製造するための装置を供給できる唯一無二の存在としての価値は、今後さらに高まっていくものと考えられます。

情報ソース: Barron’s: “ASML Stock Jumps After Earnings. Record Orders Show AI Is Still Driving a Chips Boom.” (By Adam Clark, Jan. 28, 2026)

※本記事は情報の提供を目的としており、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任で行ってください。

*過去記事「ASML時価総額5000億ドル突破!TSMCの投資加速で笑う「最強の装置株」とは

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