AI時代の「真の支配者」ASML:なぜ2026年が再加速の年になるのか

  • 2026年1月6日
  • 2026年1月6日
  • BS余話

半導体セクターにおいて、エヌビディア(NVDA)が主役であるならば、その舞台装置を独占的に供給しているのがオランダのASMLホールディング(ASML)です。 2026年1月5日、バロンズ誌が報じたバーンスタインによる投資判断の引き上げは、同社が調整局面を脱し、新たな成長フェーズに入ったことを強く示唆しています。報道された事実情報に基づき、同社の将来性を分析します。

「ロジック」から「メモリ(DRAM)」への波及効果

これまでASMLの成長エンジンは、主にTSMC(TSM)などが手掛ける最先端のロジックチップ製造にあると考えられてきました。しかし、今回の分析で注目すべきはDRAM(メモリ)分野におけるリソグラフィ需要の過小評価です。

マイクロン・テクノロジー(MU)、サムスン電子(005930)、SKハイニックスのDRAM大手3社は2026年から2027年にかけて設備投資(CAPEX)を増強します。AIサーバーには高速・大容量のメモリが不可欠であり、これらを効率よく生産するためにはASMLの露光装置への依存度がさらに高まります。ロジックとメモリ、この両輪が同時に回り始めることが、今後の収益を押し上げる強力な原動力になると言えます。

驚異的な「収益性」の改善シナリオ

投資家として注目すべきは、単なる売上増ではなく利益率の拡大です。 2025年実績の52.8%から、2030年には57.7%に拡大すると予測されています。バーンスタインの予測値が示す通り、約5ポイントの利益率向上は、製造プロセスの習熟や高付加価値な次世代機の比率が高まることを反映していると考えられます。売上成長(2027年以降に年率10〜12%)を上回るペースで利益が拡大するオペレーショナル・レバレッジが効くフェーズに入っており、株価のバリュエーションを正当化する強力な根拠となります。

中国リスクと「AIの爆発」の相殺

地政学リスク、特に中国向けの輸出制限はASMLの懸念材料でした。実際、同社自身も2026年の中国向け売上減少を予測しています。 しかし、バーンスタインの分析によれば、その減少は2027年以降に中国内の先端ロジック生産能力の爆発によって相殺される見込みです。短期的な逆風を、世界的なアンプレシデンテッド(かつてない)なAI需要が飲み込む形で、中長期的な成長軌道は維持される可能性が高いと判断できます。

結論:2026年は「仕込み」の完了と反撃の開始

バーンスタインが目標株価を1,528ドルへと大幅に引き上げたことは、1月2日現在の1,100ドル台という水準が、将来の成長をまだ十分に織り込んでいないことを示唆しています。 AI銘柄を検討する際、最終製品のメーカーだけでなく、ASMLのような代替不可能なインフラ企業をポートフォリオの核に据える戦略は、理にかなった選択と言えます。

情報ソース: Barron’s: “This Stock Is Bernstein’s Top Pick in European Chips. It’s About ‘Unprecedented AI Demand.’” (By Nate Wolf, Jan. 05, 2026)

※本記事は情報の提供を目的としており、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任で行ってください。

*過去記事「エヌビディアの次はここ!2026年に注目される「AI半導体装置」本命銘柄

🎧この記事は音声でもお楽しみいただけます。AIホストによる会話形式で、わかりやすく、さらに深く解説しています。ぜひご活用ください👇

最新情報をチェックしよう!
>

幸せな生活作りのための米国株投資。
老後資産形成のための試行錯誤の日々を報告していきます。
皆様の参考になれば幸いです。

CTR IMG