2025年11月11日(火)の米国株式市場は、ダウ平均が550ドル上昇し、過去最高値で取引を終えました。景気堅調を示す経済指標を背景に、エネルギーや金融株など景気敏感セクターが買われました。一方で、エヌビディアなどの半導体株や一部のビッグテック銘柄が売られ、ナスダック総合指数は下落しました。
以下は、11日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。
パラマウント・スカイダンス (PSKY)
株価変動: +9.77%
詳細: 米国のエンターテインメント企業で、映画やテレビ番組の制作・配信を手がけています。ストリーミングサービス「Paramount+」を運営しており、2026年第1四半期に米国内で料金を引き上げる計画を発表しました。決算内容と見通しが市場予想を上回り、株価が上昇しました。
ビッグベアAI (BBAI)
株価変動: +6.13%
詳細: 米国のAIソフトウェア企業で、防衛・政府機関向けの分析プラットフォームを提供しています。生成AIプラットフォーム「Ask Sage」を買収すると発表し、第3四半期決算も市場予想を上回ったことで株価が上昇しました。
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ASTスペースモバイル (ASTS)
株価変動: -1.18%
詳細: 衛星通信技術を開発する米企業で、宇宙からのモバイル通信サービスを目指しています。第3四半期決算で損失が予想を下回り、売上も未達となったため株価が小幅に下落しました。
テスラ (TSLA)
株価変動: -1.26%
詳細: 電気自動車メーカーで、自動運転技術やロボタクシー開発にも注力しています。株主総会でマスクCEOへの巨額報酬パッケージが承認されたものの、利益確定売りにより株価が下落しました。
ロケット・ラブ (RKLB)
株価変動: -1.27%
詳細: 宇宙打ち上げおよび宇宙関連サービスを提供する米企業です。四半期損失が予想より小さく、第4四半期のガイダンスも好調でしたが、利益確定の売りで小幅下落しました。
エヌビディア (NVDA)
株価変動: -2.96%
詳細: AI向けGPUを開発・販売する半導体大手です。ソフトバンクが約58億ドル分の持株を売却したと報じられ、AI株のバリュエーション懸念が広がりました。19日の決算を前に投資家心理が悪化しました。
MPマテリアルズ (MP)
株価変動: -3.47%
詳細: 米国のレアアース(希土類)採掘・精製企業で、戦略素材の国内供給を担っています。中国が輸出ライセンス制度の厳格化を検討していると報じられ、防衛関連向け供給への懸念から株価が下落しました。
リゲッティ・コンピューティング (RGTI)
株価変動: -5.08%
詳細: 量子コンピュータの開発を行う米企業です。第3四半期の売上が予想を下回り株価が下落しました。ただし過去1年では2000%近い上昇を記録しており、調整の範囲とみられています。
ネビウス ・グループ (NBIS)
株価変動: -7.03%
詳細: AIクラウドサービスを提供する米企業で、大規模データ処理向けのインフラを展開しています。第3四半期売上が前年同期比で約4倍に増加しましたが市場予想に届かず、株価は下落しました。メタ・プラットフォームズ(META)とのAIインフラ提供契約発表も材料視されませんでした。
ビヨンド・ミート (BYND)
株価変動: -8.96%
詳細: 植物由来の代替肉製品を製造・販売する米企業です。第3四半期の損失が1億1,070万ドルと前年より拡大し、消費者離れが続いたことで株価が下落しました。
コアウィーブ (CRWV)
株価変動: -16.31%
詳細: AI向けクラウドインフラを提供する米企業で、高性能GPUを活用したクラウドサービスを展開しています。四半期決算で売上と損失が予想より良好でしたが、提携先によるデータセンター建設の遅延と2025年の売上見通しが予想を下回ったことで株価が急落しました。
*関連記事「コアウィーブ決算:好調も株価下落。「データセンター遅延」は買い場となるか?」
*過去記事 株価変動
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