AI投資が株価を押し上げる!メタ・プラットフォームズが見せる驚異の成長

2025年に入り、メタ・プラットフォームズ(META)の株価は力強い上昇を続けており、他のメガキャップテック企業を凌ぐパフォーマンスを見せています。その原動力となっているのが、人工知能(AI)分野への積極的な投資と事業展開です。

AIブームの主役に躍り出る 50日間で時価総額5,000億ドル増

AI関連銘柄として注目される「マグニフィセント・セブン」の中でも、メタは特に投資家から高い評価を受けています。過去50日間で同社の時価総額は約5,000億ドル増加しました。

6月10日の米国市場では、同社の株価が700ドルを突破。これは2月以降で3度目の出来事となり、年初からの株価上昇率は20%に達しています。

独自エネルギー契約とデータ整備への大型投資

カリフォルニア州パロアルトに本社を構えるメタは、AI競争においてエネルギー確保を重要課題と捉え、エネルギー企業コンステレーション・エナジー(CEG)と20年間の原子力発電契約を締結しました。

また、AIモデルの訓練に必要な高品質なデータ整備に向けて、スタートアップのスケールAIに対し、100億ドル規模の出資を検討しているとも報じられています。こうした戦略的な投資が、株価の継続的な上昇を後押ししています。

設備投資は過去最大の720億ドル 中核はAI関連プロジェクト

2025年4月末、メタは今年の設備投資額を最大720億ドルと発表しました。大部分がAIプロジェクトに充てられる見通しで、マーク・ザッカーバーグCEOは「AIは驚異的なビジネス機会を生む」と強調しています。

かつて注力していたメタバース事業「リアリティ・ラボ」部門では、累積損失が700億ドル近くに達しており、メタはより即効性のあるAI事業へと舵を切っています。

広告収益との相乗効果 40億人ユーザーが支える収益基盤

メタの強みは、フェイスブック、インスタグラム、ワッツアップを含む「ファミリー・オブ・アプリ」にあります。これらは月間合計で40億人近いアクティブユーザーを抱えており、強固な広告収益の基盤となっています。

2025年第1四半期には広告収益が410億ドルを超え、AI事業への多額の投資を支える資金源にもなっています。

AI広告制作ツールを導入へ 検索広告の変化に対応

一方で、AIによる検索結果の変化がメディア業界に影響を与え始めています。従来型の検索広告が苦戦する中で、メタは広告主向けにAIを活用した広告制作ツールの提供を進めています。

これは、広告配信における効率性と収益性をさらに高めるための取り組みであり、同社の広告ビジネスを新たなステージへと押し上げる可能性があります。

反トラスト訴訟の行方にも注目が必要

一方で、連邦取引委員会(FTC)が提起した独占禁止法違反訴訟も進行中です。2025年5月には最終弁論が行われ、年内にも連邦地裁ジェームズ・ボーズバーグ判事による判断が下される可能性がありますが、完全な決着には数年を要すると見られています。

7月の決算ではAI広告と新アプリに注目

メタは7月下旬に2025年第2四半期の決算を発表予定です。注目されるのは、AIによる広告効果の変化、ワッツアップを利用した法人向けプラットフォームの成長、そして新たにリリースされた「Meta AIアプリ」の利用状況です。

フィリップ・キャピタルのアナリスト、セレナ・リム氏は次のように分析しています。

「メタが進めるAIインフラ整備と大規模言語モデルの開発は、将来的なコスト削減と収益機会の両面で大きな可能性を秘めています。」

メタ・プラットフォームズは、広告とAIという2つのエンジンで新たな成長軌道を描いており、今後も注目が集まりそうです。

*過去記事 メタ・プラットフォームズ

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