2月13日に四半期決算を発表したストリーミング配信会社のロク(ROKU)の株価がアフターマーケットで11%上昇しました。同社は今四半期の業績見通しを明確にし、「保守的な予測」から脱却する意向を示したことが市場の好感を得たようです。
2025年第1四半期の売上予測
ロクは2025年第1四半期の売上を10億500万ドルと予想しており、前年同期比で14%増となります。この数値は、ここ数週間で上昇傾向にあったウォール街の予想に沿うものです。なお、第1四半期はロクにとって季節的に売上が落ち込みやすい時期とされています。
2025年通期の売上見通し
2025年通期の売上は46億1,000万ドルを見込んでおり、この数値もファクトセット調べのアナリストのコンセンサス予想と一致しています。同社は株主宛の書簡で、「プラットフォーム事業の成長に向けて引き続き投資を行いながら、経営規律を重視する」と述べました。また、「保守的な見通しではなく、最新の情報に基づいた正確な業績予測を提供することを目指している」と強調しています。
広告市場の影響とロクの戦略
ロクの決算発表は、広告テクノロジー企業であるトレードデスク(TTD)の業績低迷によって、さらに注目を集めました。トレードデスクは12日に発表した決算で、直近四半期の売上が市場予測を下回り、さらに今四半期の売上も予想を下回る見通しを示しました。この影響で、広告関連銘柄の動向が一層注目される展開となっています。
ローゼンブラット証券のアナリストは、「トレードデスクがロクの新たな成長の牽引役となる可能性がある」と指摘しました。同時に、トレードデスクはロクに対抗する製品を推進しており、同社の「ベンチュラ」と呼ばれる広告プラットフォームはソノス(SONO)の新しいプレミアム・ストリーミング・テレビ・ボックスに搭載されると予想されています。
ロクの株価は年初から好調
ロクの株価は、広告ビジネスに対する投資家のセンチメントが改善したことを背景に、2025年に入ってから17%上昇しています。広告収入の拡大とストリーミング業界の成長に伴い、今後も注目が集まる銘柄の一つとなりそうです。
ロクの最新決算からは、ストリーミング業界における競争の激化と、新たな広告戦略が鍵となることが示唆されました。今後も同社の業績や市場動向に注目が集まりそうです。
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